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書籍

記憶の書、第1部

ファーヌイヘンからチューターのリパリウスへの指示

ああ、クリスタルを貫く輝きのごとく動く男爵よ。彼についての記憶が抜け落ちているのに、呼び戻せるわけがない。

彼は長身だったけど、ボズマーの像から姿を取った身から見れば、彼らはみな長身よ。私にはそうする理由が十分にあったし、ほとんどを思い出せる… 素早いし、標的になりにくかった。

だけど、「クリスタルを貫く光」を思い出すとなると… あなたは分かるでしょうけど、すぐ気が散ってしまう。冷たい言葉が必要よ。言葉が私の中を波打ちながら流れ、集中を取り戻させるの。

集中! ぴったりな言葉ね! 「クリスタルを貫く光」は集中そのもので、彼が彼たるゆえんだった。戦闘中、彼はほぼ一瞬で居場所を移動し、前線から側面、また別の側面へときらめいた。彼の攻撃は、マロンドの光さながらにきらめいていた。忘れもしない、「5人の抵抗者」と戦ったとき、彼は激しく光り輝いていた! 盾がガラスのように粉々に砕け、地面には牙と角が散乱していた。

そして我々は勝った! あの日は絶対に負けたくなかったわ。それは記憶の貯蔵所へ大事に保管して。いざという時、記憶が蘇るかも知れない。

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