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バカでもできる木工

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「スカヴィンのヘボ大工」ことホアリー・ドゥロッツェル著

おふざけはそこまでにしときな、鼻たれども。手に職をつけねえ限り、おめえたちにゃゴブリンの糞ほどの値打ちもねえ。そしてオイラは、小屋を身内の糞の臭いで満たすつもりはねえんだからな。

今日は木工のイロハを教えてやる。おい、腹を鳴らすのはやめて聞けってんだ! 木工はまっとうな商売だ。おめえたちもこのホアリーを見直すことになるだろうぜ。いいか、テボンズでもついてこれるよう、優しい言葉で教えてやっから安心しな。

まずはこの斧を持って森に行くんだ。古い切り株や岩の近くで苔むした丸木を探しな。見つかったら斧で叩き割って粗目のカエデ材を10持ち帰るんだ。何? なんでそう呼ぶかだって? 粗目だからに決まってんだろうが、この馬鹿ガキ! とにかく何かをこしらえようと思ったら、それだけの数は入り用だぜ。

次に、集めた粗目のカエデ材10を木工場に持ってくんだ。そこで、粗目のカエデ材を上質なカエデ材に変えるってわけよ。これを、この商売じゃ「加工」って呼んでる。いや、研磨じゃねえ、加工だって! できあがるのは上質なカエデ材だ。全然紛らわしくなんかねえだろ!

その次は――おい、聞いてんのか? ここは大事だぜ! スタイルも決めねえで、ただ闇雲に上質なカエデ材を削り始めることはできねえからな。わかるか? スタイルだよ、スタイル! タムリエルの全種族は固有のスタイルを持ってて、それぞれ好みの素材も違うんだ。

インペリアルはインペリアルスタイルで素材を加工すんだ。わかるかい? じゃあ、街でスタイル素材を仕入れてくるがいいぜ。木工師から買うに決まってんだろ、このイカレポンチが。ええい、どの木工師からだろうと構いやしねえよ!

さあ、いよいよスタイル素材と上質なカエデ材3つを持って木工場に行き、カエデの弓をつくる段だぜ。弓弦のことは気にしなくていいからな。いや、だから無視して構わねえって言ってんだよ! しなやかなウッドエルフの踊り子の脚みてえな弓をつくることに集中しな。うん? 踊り子? おめえたちにゃ関係ねえ話だよ!

「それだけ?」ってのはどういう意味だい? 八大神の名にかけて、それだけのわけがねえだろう! 木工はもっと奥が深いもんよ。材料を増やして品質を上げることだってできるし、完成した木工品を改良することだってできるんだ。

だから今それを話そうと思ってたところだって! カエデの弓は〈樹脂〉で改良してはじめて仕上がったと言えるんだ。〈樹脂〉なら、そこらで見つかるはずだぜ。「そこら」と言ったら「そこら」だよ! 言っとくがな、充分な〈樹脂〉を用意しねえで改良しようとすると、弓はおしゃかになるし、〈樹脂〉も無駄になるから気をつけるんだぜ。

ああ、森に行けばいつだってカエデはあるぜ。ん? どういう意味だ? 砂漠で過ごす予定でもあんのか? ああ、そういうことか… いいだろう。砂漠じゃカエデを見つけることはできねえ。なぜって砂漠にゃ森がないからな。だが、おめえにゃカエデの弓がある。そいつを木工場に持ってって、弓そのものから必要な素材を取り出せばいい。もちろん弓はおしゃかになる。オイラたちはこの処理を「解体」って呼んでる。おめえの姉妹がこさえる出来の悪い詩みてえなネーミングだけどよ、とにかく鑿さえあればそいつができるってわけだ。

なぜそんなに木工がうまくなったかだと? 分析のおかげだよ。いや、本を読んでお勉強するのとは違うぜ。できのいい木工品が手に入るたび、オイラはそいつを分解して調べたんだ。そこらのガラクタとどこがどう違うのかを学ぶためにな。そりゃあ時間がかかったし、分解すればその木工品はおしゃかになったが、オイラは気にしなかった。どうやってそれをつくったかさえ分かれば、てめえでいくらでも新品を作れるわけだからな。

さあ、いい加減その口を閉じなよ、テボンズ。飛び込んできた肉喰い蝿を飲み込んでしまう前にな。

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