よし、間抜け面したエルフ好きのバカども。静まれ!
今日は貴様ら不細工なクズどもがアリーナには「名誉」がないとか、そういうくだらねえことを愚痴ってやがったから呼びつけた。
見てみろ、貴様らは自分のケツの臭いをかいでる牙のない子犬も同然だ。
どうせ時間の無駄だろうが、貴様らの鈍いオツムにありがたい知識を叩き込んでやる。
名誉だと。フン!名誉について教えてやろう。
名誉とは小さな孤児どもの言い訳だ。
どうして大好きなパパが油断して、ウッドエルフに石のナイフで殺されちまったのかを説明する時に使うんだ。
名誉とは自尊心を守りはするが、ケツは風に晒したまま矢に貫かれちまう盾だ!
名誉とは勇敢なオークの大敵だ。
このしがらみを早く捨てるほど、戦いに勝つ確率が高くなる。
戦闘で重要なことは一つだけだ。
間抜けに殺される前に殺すことだ。
つまり頭を使って弱点を探し、鎧の隙間を見つけるんだ。
よく聞け。名誉とは鎧に開いた大きな隙間だ。
まず最初だ。
貴様ら青二才どもが相手に向かって頭を下げてるのを見かけたら、しばき倒してやる。
相手に頭を下げさせろ。相手が下を向いたら、膝を顎にお見舞いして歯を叩き折ってやれ。
必ず敵の目を潰せ。
土、雪、血しぶきはどんな斧にも劣らず使いやすい上に、どこにでもある。
敵の顔に何かを投げつけてないのに、二撃目を振りかぶってるんなら大間違いだ。
常に、必ず、絶対に股間を狙え。2、3発食らわせろ。
下にいいのが入ったらオーガだって、お気に入りのお人形をなくしたブレトンの女の子みたいにすすり泣く。
話すのをやめるな。
俺が言いたいのは紅茶とクランペットを交えた楽しい会話じゃない!
相手の不細工な母ちゃんのことや、姉ちゃんのベッドがきしむことや、父ちゃんの臆病さのことだ。
そいつらの名前を知っていれば文句なしだ。
言われたことに本当のことが含まれていれば効果は絶大だ。
ただ口に出せばいいってもんじゃない。
本気で罵れ!怒った戦士は失敗する。
そして失敗は相手を殺しやすくしてくれる。
手刀を食らわせられないなら、蹴れ。
蹴れないなら、殴れ。
殴れないなら、噛みつけ。
噛みつけないなら… ふむ、噛みつけないならきっと間抜けなことをしでかしたんだろう。
よし、今日はここまでだ。
マラキャスのひび割れた牙にかけて、なぜわざわざこんなことをするのか分からない。
帯を締め直して訓練を続けろ!
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