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書籍

ガレン観光案内

エミッセ・フェアウィンド卿著

沈む太陽のごとく美しいガレン島は、シストレス諸島の隠された宝石である。本土からの多くの訪問者はハイ・アイルより先に進まない。しかしちょっとした船旅を厭わないのなら、真の意味で忘れがたい経験によって報われるだろう。ガレンの野生の沿岸と木々の生い茂った峡谷の美しさは他で見られない。さらにこの島の自然の驚異を探検している間、神秘的なガレンのドルイドに出会えるかもしれない!

この島への訪問は古く趣のあるヴァスティル港から始まる。ここはガレンへ向かうほぼすべての船の目的地である。この街はドルイドの集落があった場所に築かれており、蔓地区や街の他の部分には今でもこの古代の村落の名残を見ることができる。ここでは最初のドルイドたちに会えるだろう。街のこの地区にいる商人や職人の多くはドルイドの信仰に従っており、旅人の好奇心にもよく順応している。

街の中央付近にある酒場〈うんざりしたオルナウグ〉は素晴らしい宿だ。燻された垂木と古い旗のある魅力的な部屋には、現地の民と船乗りが集まり活気に満ちている。それ以外にもヴァスティルで必見の場所として、港を見下ろせる美しい夜の大聖堂や、街から北の高地にある雄大なモーナード城がある。ここはガレンの管理者であるレオナード・モーナード伯爵が宮廷を開く場所である。

もちろん、ガレンまで旅をしてヴァスティルの市内に留まる者はいない。旅の疲れを癒した後は、ガイドを雇って島の残りの部分を見に行こう!

ヴァスティルの西門から北に向かい、道を進んでガレン内陸への探検を始めよう。島の中心部にある大峡谷を見下ろす吹きさらしの高い崖にそびえるのが、古代ドルイドの記念碑「伝達の石」である。この地域の伝説によれば、この石は最後のドルイド王によって立てられたもので、王の予言的な夢を保存しているという。だが眺めを見るだけでも訪ねてゆく価値はあるだろう。

伝達の石から北西に旅を続け、人里離れた壮大な西岸に向かおう。ここでは絵画のように美しいトネール城の廃墟がある。これは数百年も前に放棄された金貨男爵の居城である。ガレンの石はそれぞれに固有の物語があり、この城の廃墟も同様だ。トネールの物語はドルイド・サークルにとって神聖な地に家を立てた誇り高い王と、後に彼へ訪れたドルイドの血なまぐさい復讐の恐るべき物語である。実に興味深い!

トネール城から北に旅を続けると、北ガレンの美しい野生の丘に入っていく。ドルイドの村グリマーターンは素敵な山中の湖と、ガレンで最も標高の高い山のふもとに位置する滝に囲まれている。友好的なストーンロア・サークルのドルイドたちが住むグリマーターンは、本場ガレンにおけるドルイド文化の優れた見本を提供している… とはいえ、景色のためだけでもここは見逃せない場所である!

グリマーターンから南東へ向かうと、アメノス海峡とガレン東岸へ着く。見る者を驚かせるアイビーヘイム峡谷には絵に描いたような美しい遺跡がいくつもあり、その中には多くの立石もある。しかしこの地域で出会う可能性のあるドルイドは、グリマーターンのドルイドのように友好的ではない。アイビーヘイムは神聖な地であり、観光客は歓迎されない。さらに南下して、眺めのいいサンクレフト入江に向かうことをお勧めする。この海に面した崖の内部にある洞窟はとても美しく、訪ねてゆく価値は十分にあるだろう。

サンクレフト入江から南には、ドルイドの村トゥイニュがあるが、この一帯は避けたほうが無難である。トゥイニュは孤立を好みよそ者を嫌うエルダータイド・サークルに属しているからだ。岬沿いに伸びている道から外れないようにして、ウィンドラック・ポイントの古い砦へ歩を進めよう。ここからはガレン東に位置する火山島イフェロンを一望できる。ファイアソング山も見えるかもしれない! イフェロンの火山は日中、頻繁に煙を吐き出し、夜には暖炉のごとく明かりを放つ。

旅の最後に、ガレンの南岸沿いを西に進もう。こうしてヴァスティルの街を囲み、島の食料供給を担っている耕作地や住宅地に戻ってくることができる。遠からず、ヴァスティル東の丘の下を流れるガレン入江に到着する。この入江は海に出る船が航海するには浅すぎるが、釣りに最適であり、暖かい日には地元の人々が集まってくる。古代のドルイドが丘の下に掘ったトンネルを通り、ヴァスティルの東門から街に戻ろう。

おめでとう、読者よ! 島を一巡りした今、あなたはドルイドの島、ガレンを探索したと豪語できる、希少かつ大胆な旅人の仲間入りを果たしたのだ!

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