ロスガーの歴史は戦争の歴史だ。
ウズビダクはファルン峠の戦闘のさなか、どこからともなく現れ、誰よりも名高い英雄となった。
ウズビダクの性別については諸説あるが、ウムサ主事は女性説を好んでいる。
ウズビダクの戦闘部隊はレッドガード兵の侵略からトンネルを防衛する任務を任されたが、敵が全軍を送り込んでくるのは想定外だった。
戦闘部隊は次々に倒れ、ついに立っているのは彼女だけとなった。
彼女は弓、斧、ナイフ、さらには素手でも戦い、トンネルは血まみれになった。
その日、1001人のレッドガードが亡くなった。
ウズビダクの兜は神の加護を受け、どんな攻撃からも彼女を守ったという。
しかし駆けつけたレッドガードの増援部隊は、彼女のひしゃげた兜の周囲に、レッドガードの死体が積み重なっている光景を目にした。
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