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書籍

未送付の手紙

アクイラ・ペルトラシウス司令官殿

第二紀562年、薄明の月16日

閣下

申し上げにくいのですが、先の火耀に話していた保護の儀式を先延ばしにするか、見直す必要があります。欠かすことのできない参加者の1人、魔闘士ホノリア・ガラナが昨晩脱走したのです。手ぶらで去ったのであれば、同じ程度の技術を持つ魔術師を探して彼女抜きで儀式を完了できたでしょう。しかしまずいことに、彼女は重要な試薬を持ち去っていきました。我々は危機に立たされています。特別委員会を招集してこの裏切りについて話し合うと共に、ガラナが見つかった際に与えるべき懲罰について考慮することを正式に要請します。

ダイアモンドに手を置いて誓いますが、この困難の中にあっても、私は全力を尽くして儀式を行う所存です。しかし以前に申し上げた警告を繰り返しておかなければなりません。この呪文は死霊術の実践にある意味でとても近いものです。魂に影響を与え、あるいは変化させる魔術は常に危険を伴います。しかしすでに話し合った様に、ナハテン風邪に対する感染の脅威は、私の予測によれば士官学校の学生と学部にとって、遥かに大きな脅威となっています。ガラナの試薬なしに儀式を行えば、失敗の危険はより高まります。しかし我々は行動を起こさねばなりません。でなければ、ヴィトゥラシウス百人隊長の運命が、士官学校に属する他の者へも拡大するでしょう。

八大神がこの試みと、我らの愛する帝国を祝福しますように。

閣下の僕
魔闘士ジャノ・インヴェル

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