私は謎解きに向いた性格じゃない。しかし謎かけというものには何かがある。私のような者にとってさえ、耳を刺激するような何かが。隠された意味を探すことには、抗しがたい魅力がある。
ミズビの寓話を聞いた時に私はそのことを理解した。マラバル・トールのジャングルを旅している時に出会った遊牧民の一団に混じっていた、月の歌い手に話してもらったのだ。ただ聞いただけでも、物語の謎かけ以上の隠された意味があるはずだとわかった。目に見えそうなくらい! あれを紙に書き記していたらと思う。答えが思い浮かぶまで、言葉を見つめ続けていられたのに。
私たちが立ち止まったその夜は、ここの気候に慣れていない者にとっても蒸し暑かった。ミズビとそのドラゴン、そして彼らの謎かけのことを考え続けていなかったとしても、私のようなノルドは眠れなかっただろう。私はシャルのいびきをテントに残して辺りをぶらつき、物語を語ってくれた遊牧民が見つからないかと思った。朝早く彼女を捕まえられれば、あの話がまた聞けるかもしれない。
しかしその時間に起きていた唯一の者は、星を見上げていた。敏捷そうなキャセイ・カジートだ。縞模様がようやく現れ始めたくらいの若者だった。私は彼と向かい合う形で焚火に座ったが、火は何時間も前に消えていたようだった。「寝なくていいの?」
彼は目を上に向けたまま、星が空を動き回るのを見てるのが好きなんだと言った。好きな星や星座があるのかと聞くと、彼は恥ずかしがって顔を隠した。「彼女が見ているかもしれない!」
「誰が?」私は上を向いた。彼の言う誰かが私たちを見下ろしているのかと思ったのだ。
「今はいない」と彼は言った。「雷や駆ける蹄のもとで、彼女は夜の間に二度、目を上げて僕にウィンクするんだ」
謎かけ? 面白い。しかも子供の謎かけだから、私にも解くチャンスはある。駆ける蹄――馬のことだ。夜の間に二度? 「黄昏の星? アズラのこと?」
「アズラー」と彼は繰り返した。彼は胸に手を当て、夢を見ているような面持ちでため息を漏らした。その後でようやく私に気づいたようだった。彼は体を起こし、「あの魔女じゃないか!」と尊敬の念を込めて言った。他の遊牧民たちが私たちの通過を話したらしい。「交換してもいい?」若者は駆け寄ってきて、何か重いものを私の手に押しつけた。冬の桃くらいの大きさの、よく磨かれたムーンストーンの艶やかな破片だった。
「交換って、何と?」
「その羽と!」と彼は言って私の帽子を指さした。
ああ、その羽か。私は羽を手放すことは望まなかったので、そのように言うと彼は残念がった。
彼はまたムーンストーンを私の手に握らせた。「でも交換だよ」と彼は言った。まるですでに合意済みとでもいうかのようだ。
「この羽は私にとってとても大切なものなの。あなたくらいの年の頃から持っていたのよ!」
あの大きな青い目に輝いていた好奇心に誘われてか、私は彼にインドリクの物語を話し出した。それはインドリクを探す私の物語へと繋がっていった。子供の頃と、大人になってからの両方の物語。そして私は彼の手にムーンストーンを返そうとしたが、彼は受け取ろうとしなかった。
「その物語となら交換してもいい」と彼は言った。まるで私が何かのゲームに勝ったみたいに。
私はムーンストーンを見つめた。「これを物語と交換できる?」
「物語でも、歌でも、羽でも。まっとうなものなら何とでも」と彼は言った。交換と取引についての子供なりの考え方だったのかもしれないが、彼が正当だと思ったのなら、私もそう思うことにした。
「ミズビとそのドラゴンの物語を知っている?」
「あの古い話? 知らない人なんているの?」
私は知らなかった。彼や他の遊牧民のように、そらんじてはいない。少なくとも、今は。私は彼の腕をつかんで、ムーンストーンをその柔らかい掌に置いた。「ならそれを話して」と私は言い、筆に手を伸ばした。「ゆっくりとね。今度は私がそのドラゴンを見つけるんだから」
コメント