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書籍

道筋と潮汐

月の司祭フナル著

どんな猫でも月を見れば、毛皮を照らす甘い光の愛撫を感じることができる。どんな猫も潮の満ち引きと、無視できない双子月の踊りのリズムを感じることができる。

しかしどんな猫にも、ジョーンとジョーデが優しきニルニと世界の陰の闇の間にある不毛な天空をさまよい、猫が虚無に向かって吠えることがないよう守っている時、彼らが発している囁き声が聞こえるわけではない。だからこそ月の司祭は子猫を導き、先頭に立って秘密の糸を辿り、月の運動と潮汐を教える。

真の猫は正しき道筋のために休むことなく狩り、ジョーンとジョーデが踊りながら空へ向かって辿った終わりなき道、を一つまた一つ、肉球の痛みもミルクを求める喉も構わず進む。ジョーンとジョーデは全世界にある砂糖の粒よりも多くの道筋を辿った。猫にとって、飽きて追跡を断念することは容易である。だからこそ、月の司祭は子猫を励まし、最も古い時代の物語を分かち合い、彼らが狩りへと戻るよう誘う。

全ての猫は、砂糖が丘のように積みあがる星の裏の砂場に憧れている。全ての猫は月光の合唱を夢見る。真の猫が知る喜びの音である。

だが、全ての猫が死に際してケナーシの優しい抱擁を知るわけではなく、全ての魂が彼方へ飛び、終わりなき温もりに浸るわけではない。だからこそ、月の司祭は性悪の猫を叱り、道を外れた者たちに打擲を加え、月が織りなす道へ戻るのを待たねばならない。

真の猫はつまずき、森の奥で道を見失い、恐るべき心臓に導かれた暗い踊りの誘惑に遭うかもしれない。恐怖が魂を捉え、精神を混乱させ、感覚を鈍らせるかもしれない。だからこそ、月の司祭は最も声高き猫となり、悪臭を放つ靄を吹き飛ばさねばならない。

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