スポンサーリンク
書籍

ヴァシャバーの脅威

斥候ブリティア・コンコニアスから護民官アレア閣下への報告

新しい森(彼らはドーンウッドと呼んでいます)におけるヴァシャバーの居住者は、当初私たちが考えていた、ただの暇な樹木好きなどではないかもしれません。集落はアイレイド遺跡の頂上に建設され、深い緑の葉と、この地域では見られなかった生い茂る野生の植物で完全に覆い隠されています。ウッドエルフに対処する上で、この事実は不安であり、漠然とした脅威も感じます。

ご指示に従い、数日を費やしてヴァシャバーのウッドエルフの動きを観察しました。見られず森に留まることは難しくはありませんでしたが、度を越えた草木により、ウッドエルフたちはウェストウィールドに何をするつもりなのか、大きな不安を覚えました。木々の大きさと密度は、とりわけこの森がつい最近発生したことを思うと衝撃的です。コロヴィアに飲食物を供給する農場やブドウ園にとって、決していい前兆ではありません。
ウッドエルフについては、ほとんどが単なる労働者や採集者のように思われます。中には腕のいい狩人も含まれています。極端に暴力を好む様子は見られないのですが、敵と見なした相手に武器を使う能力は疑いようもありません。その上、狩人たちは定期的に射撃訓練を楽しんでいます。

ほとんどは革の的や色を塗った動物の皮を使っていますが、軍団の標準装備の兜を標的にしていたことがあるのを見ました。とりわけ優れた射手が兜の天辺にある羽根飾りを撃った時には、みんな喜んで笑っていました。その兜の入手方法はわかりませんが、深く考えたくはありません。

上述したように、ウッドエルフの遠距離武器を扱う能力のことは決して忘れてはなりません。ヴァレンウッドの併合地域を巡回する軍団の兵はすべて重装備にして、深い木々の中ではいかなる時も兜を着けているように命じるべきです。

また、ウッドエルフの大部分は彼らの王ナンサリオンに対する熱狂的な献身を示しています。彼は最大の懸念です。そのカリスマ的な統率力を通じて、複数のウッドエルフのクランをまとめ、ほぼ一夜にして新しい集落を形成しました。彼の評判だけでも新たな信奉者を引き寄せ、活動の規模がさらに拡大するかもしれません。これはさらなる調査を行い、森域の境界線に配属する軍団兵を増やすべき理由になります。

機会があれば、ナンサリオンは喜んで自らの根を肥沃なコロヴィアの地にねじ込み、ヴァシャバーの境界線を広げようとするでしょう。何があっても彼から目を離すべきではありません。

新たなご命令があるまで、監視を続行します。さらなるご指示を心からお待ちしています。

コメント

スポンサーリンク