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書籍

ストリクチャーとグラスプ

定命の者への手引き、ガレリア・ヘクソス著

定命の仲間の皆様、ファーグレイブへようこそ! ご存じのように、ヘクソス家は何世代もこの奇妙で危険な領域に存在しつづけてきました。私たちは数えきれないほどの挫折と失敗を通じて、この場所のルールに関して様々なことを学んできました。ファーグレイブ大市場への配属は大きなチャンスですが、同時に危険でもあります。この小冊子は皆さんが豊かになり、しかも無事にタムリエルへ帰還できる可能性を高めることを目的としたものです。

ご注意ください: 最初はファーグレイブに圧倒されるかもしれません。人であれエルフであれ、この場所はあらゆることが異なっているように見えます。空は奇妙な色です。邪悪の化身とも思えるような獣が通りをうろついています。当たり前のように思っていた法や習慣は、ここに存在しません。そして皆さんが知りもしないルールを破ってしまった場合は、肉体と魂の両方に対して恐ろしい危険が待ち受けています。

ストリクチャー
ファーグレイブにおけるヘクソス家の事業は、ストリクチャーの存在に依存しています。これはファーグレイブを様々なデイドラの中立地として保つため、規則と合意をもたらすデイドラの協定です。ストリクチャー内の条項により、同様の中立性が定命の者にももたらされています。ストリクチャーがなければ、街を歩くあらゆるデイドラは思い付きで皆さんを奴隷にし、拷問し、ただ貪ることになります。

(当然ながら、全てのデイドラがそのようなことをするわけではありません。多くのデイドラが高い知性を持ち、良好な取引関係の維持に価値を見出しています。ですが、危害を加えたいと思っているデイドラは見ただけでわかりません)

ファーグレイブに足を踏み入れるデイドラは全員、ストリクチャーによる束縛に同意しています。そして違反できません。協定には拘束力があります。ファーグレイブの地区全体が中立とされ、その中にいるデイドラは通常、ストリクチャーに違反せずには他の生物を傷つけられません。「通常」と申し上げたのは、警戒を怠った者にとって致命的となり得る例外があるからです。

- 危害を受けることを承諾した獣は、ストリクチャーによる保護を受けられません。
- 攻撃を受けたか、単に何らかの方法で不快にさせられたデイドラは自由に身を守れます。
- ファーグレイブの特定地域(場合によっては建物や部屋)は、中立条項によって保護されていません。また、自分が保護されていないエリアに進入したことを知る手段もありません。
- デイドラが人を誤った方向に誘導するのは自由です。例えば、皆さんがストリクチャーの中立条項によって保護されたエリアを出ようとしても、デイドラは教えないかもしれません。

安全を確保するため、私たちは知る限りの領域を皆さんに示しています。ですが、常に助言と指示に注意しなかった従業員を失っています。ファーグレイブでは、推測で安全性を判断しないでください。

中立条項に加え、ストリクチャーは主にファーグレイブでデイドラが他のデイドラと接触する際の難解な方法に細かく対応しています。これは途方もなく複雑なため、私たちが知る限り完全な形ではどこにも書き記されていません。私たちがファーグレイブで事業を開始してからもう200年以上になりますが、未だに大市場の営業へ影響を与える新たなルールを発見しています。そこで、グラスプの存在が意味を持ちます。

グラスプ
グラスプは紛争裁定者の役割を果たし、あらゆる状況において複雑なルールのどれが適用されるのかを判定するため、ストリクチャーの規則によって任命されたデイドラです。彼らは治安官ではありません――少なくとも他のデイドラにとっては。ストリクチャーがデイドラに適用されると、その影響と罰則は回避できません。しかし、我々定命の者はストリクチャーによって縛られていません。つまりグラスプのデイドラが定命の者にファーグレイブの平和をしっかり維持させるには、物理的に規則を強制せざるを得ません。

重要: ストリクチャーを擁護する役割のため、グラスプのデイドラはファーグレイブの中立地区内でかなり自由に武力を行使できます。彼らは平和を脅かす(と判断した)定命の者を制圧、追放、殺害できるのです。ファーグレイブのデイドラ全員が自分を傷つける力を持っていないと考えてはいけません――グラスプの見ている前でデイドラを怒らせれば、彼らは介入するでしょう。

グラスプへの対処が難しいことがお分かりでしょう。彼らは定命の者がストリクチャーに縛られていないことを知っていて、基本的に皆さんが容認されないことに関わっているのではないかと疑っています。仕事をする際には止められ、質問されることを想定してください。そして不正に得た品物を手にしたら、どうかそれを持ったままグラスプに捕まらないでください!

グラスプに力を行使させることのないよう、くれぐれもお願いします。

もし質問や懸念がある場合は、ヘクソス家の上長にお問い合わせください。

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