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書籍

影裂きの刀剣

女司祭エンドゥノルの説教
- 遺物マスターグレナディルによる複写

シラベインは刀剣を作り上げ、異常な闇さえ切り裂けるように、それを影裂きと名付けた。自身の作品の素晴らしさを見せようと、シラベインは友人にそれを披露した。

「さあ」シラベインは友人に言った。「壁に映る自分の影を見ろ。それを2つに割いてやる」

友人が影を見つめる中で、シラベインは光を放つ刀剣を高く掲げた。それを大きく下に振り下ろすと、光の弧が前へ押し出された。そして彼の言ったとおり、影が2つに切り分けられた。

しかし、友人は膝から崩れ落ちた。シラベインはエルフの友人の元へ駆け寄ったが、手遅れだった。彼の中にある闇、全ての人間とエルフが持つ闇も、2つに割かれた。彼の魂が貫かれたのだ。そして彼は殺された。

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