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書籍

ウェアシャーク船長のサーガ、パート6

ピャンドニア探検の続き

ネラモに燃やされたリザードブルは、トライデントを手に猛然と突進してきた。ウェアシャークは我々に浅瀬へと戻るよう命じた。不確かな足下であればリザードの動きを封じられると考えたのだ。双子のスノークローは矢を浴びせたが、獣が倒れることはなかった。私は硬き鱗の者の強力な毒が手もとにあればと心から願った。その時だった。ヴィミーが素早く体を翻し、追いつかないほどの早さで走り出したのだ。

獣は彼女に向かってトライデントを振ったが、ヴィミーはその下をくぐり抜けると、馬に乗るかのようにいとも簡単にその生物の背中に飛び乗った。その直後、リザードブルの両目にナイフが突き立てられた。そしてネラモが再び火を放ったが、目の見えなくなったその獣は、もはや叫び声を上げてトライデントを振り回すことしかできなかった。

ウェアシャークは凄まじい雄叫びを上げ、我々に攻撃を命じた。ウェアシャークとスノークロー達は斧と剣でその獣に斬りかかり、私は遠くから回復呪文の詠唱に徹した。獣は視覚を失い、燃やされ、疲弊し、ついに倒れた。だが闇雲に放った一撃を受け、バルドール・スノークローが浜の反対側まで吹き飛ばされてしまった。幸運なことに、その一撃はノルドの一番堅い部分である頭に当たっただけだった。私には、その出血をすぐに止めることができた。

獣を倒したウェアシャークは、最後にもう一度、小屋を調べるように命じた。結局あの卵の欠片以外には、価値のあるようなものは見つけられなかった。ウェアシャークは賢明にもそれに固執せず、我々に小舟に戻るよう命じた。うなり声はまだ響いていた。これは巨大なリザードブルが森の中にまだいることを意味していた。

何もない小屋とリザードブルしか存在しない島で、我々の命を危険に晒す必要はない。真珠は他でも手に入れられる。我々は他の者を待つために浜辺に戻ることにした。そしてそこにたどり着いたときだった、ギラギラと光るシーエルフの軍団を発見したのだ。彼らは我々の小舟を取り囲み、硬き鱗の者、バグノーズ、そしてクリフ・レーサー号の生存者達を捕虜にしていた。この猫嫌い達が、お遊びで隻眼のバンジを殺したことが分かったのは、それからしばらく経ってからのことだった。

ウェアシャークは身を隠しながら我々の意見を求めた。硬き鱗の者とバグノーズを鎖に繋がれたままにはしておけなかった、それにシーエルフは我々の船を占拠していたのだ。ペールスピリット号とシルバーアロー号と外洋の間に、マオマーの軍艦が係留しているのが見えた。これでは、どうにかして船に戻ることができたとしても逃げ切れないだろう。しばらく考えた後、ウェアシャークは決定を下した。「交渉」することにしたのだ。

彼は我々に隠れているように命じ、「ステンダールの血を!」と叫んだ時にだけ攻撃するよう指示した。読者諸君、分かっていると思うが、我々は海賊だ。海賊であればシーエルフに捕まった者がどうなるか理解している。嵐の生贄として切り刻まれることになっても、あの尖った耳を殺すことができるなら我々は喜んで命を捧げる。シーエルフが交渉を拒否したら、ウェアシャークが言っていたとおり、奴らの多くが海に浮かぶことになるだろう。

ウェアシャークが名を名乗ると、40以上のシーエルフ達が彼の方に白い目を大きく見開いて、剣を抜き、弓を構えた。だが船長はまるでアバーズ・ランディングの人混みの中を歩くかのように、堂々と彼らの方に向かって歩いていった。両手を示して、剣に手を近づけないようにしていたため、シーエルフが彼を攻撃してくることはなかった。指示されていたように、硬き鱗の者が船長の功績を彼らに話していたことは明らかだった。

彼らはウェアシャークに近づいてくると、ブーツやベルトの短剣だけでなく、袖に仕込んでいた武器や持っていた剣も取り上げた。その間ウェアシャークは一切抵抗しなかった。そして一番線の細い、白い顔をしたシーエルフがその金色の鎧を太陽に輝かせながら船長に近づくと、いきなり顔を逆手で打ちつけた。ウェアシャークは足下に唾を吐くと、ニヤリと笑った。

ヴィミーに目をやると、やれやれという顔をしていた。これから交渉しようというのに先が思いやられる。するとそのとき突然、強きフリッカとノルド達が、怒ったウェルワの集団のように吠えながら森から飛び出してきた。

するとそれに続いて、二つの傷のガレナに追われていた、トライデントを持つ8体のリザードブル達が浜辺に押し寄せてきた。

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