リバーホールドの誘拐

雑多な市場で起きる偶然の出会い。予測を裏切り、予告もない… これこそ、この世にも奇妙な事件の解決に必要なピースなのかもしれない

雷足のミジクだ、以後お見知りおきを

正確に言えば、誘拐の調査だ。身代金もその他の要求もなく、明らかな容疑者もいなければ動機もない。失意の父親と、行方不明の若い女性がいるだけだ

だからミジクが雇われた、わかるだろう？ 他のあらゆる者が失敗した時、私は姿を現すんだ

その通り。この者はイシュの娘、ジンシアを探している

しかし、ミジクの調査は行き詰まってしまった。若い女性の安全がかかっていることだし、なるべく早く解決したいんだ

偶然の出会いに思えるが、一緒に調査する運命だった、ということか。この者はついている。だろう？

まずはイシュと話したほうがいい。彼が新しい情報を持っていないか確かめてくれ。彼の家は市場のすぐ南にある。行けば分かるさ

雷足のミジクは行動するカジートだ。この者は能力を自慢するのではなく、行動によって能力を証明したいんだ

もちろん、機会が来ればの話だが

ミジクは調査能力に自信を持っているが… この職業につきもののある種の… なんというか… そう、「憂慮すべき状況」に手を焼いているんだ

…告白しよう、とても大柄な人々に、とてもとても鋭いダガーで脅迫される、そんな状況が苦手なんだ

少なくとも今回の調査では、そんな目に合ってはいない。月に感謝を、ってところかな

争いごとは君の専門分野、そうだろう？ 君の勇敢さとこの者の抜け目のなさ、あとは少しの手がかりさえあれば、この謎は万事解決だ

いい名前だろう？ 雷足のミジクだ！ 悪党どもも、このブーツの音を聞けば恐れおののく！ ってな

いや、まあ… 確かにそうかもな。内密の調査には向かない、かな

中流家庭の慎ましいカジートだ。1人でいるのが好きな変わり者だが、敵はいないし借金があるわけでもない。事件の標的になる理由が見当たらないんだ

つい数日前の真夜中、そんなイシュの娘、ジンシアが連れ去られた

ない。おかしな話だろう？

ミジクがイシュのことを知らなかったら、脅迫目的だと考えただろう。あるいは、イシュに対する復讐か。だがあれほど優しいカジートに、誰が残酷なことをしたいと思う？ 動機が見当たらないんだ

衛兵はイシュの主張を完全に無視している。娘は家出しただけだと考えているみたいだな

率直に言って、これはとてもおかしな話なんだ。いいか、この者がイシュから聞く限り、ジンシアはとてもよくできたカジートの子だ。父を心配させる子だとは思えない

愛しいジンシアの件で来たのか？ 彼女は見つかったか？

ああ、もちろん

ジンシアは真夜中に連れ去られた。身代金は要求されていないが、怖いんだ！ もし万が一があったら… この者の娘はとても美しいジャ・カジートだ。犯人が彼女を売り払いやしないかと気が気じゃない！

ジンシアはな、長く艶やかで最高級の絹のように柔らかい毛並みの持ち主でな。瞳は明るい黄色で、ちょうど… そう、蜂蜜の月のようなんだ。目印はあと… そう、黄金のネックレスをいつも着けてる

容疑者なんて思いつかないよ。待て、目撃していそうな人物か… ふむ

この辺りに、歌や踊りで食べている宵っぱりのウッドエルフがいる。そいつならジンシアが連れ去られた夜に怪しいものを見たかもしれない

あのウッドエルフの名は… メ、メ…ル？ ああ、そうだ。楽士メルとか称していたな。彼女はいつも、街の北端にある砂の庭園の近くにいる

イシュは成功を祈ろう。この者と猫たち、皆で祈るよ

この者が愛するジンシアを探すためか？ 何でも聞いてくれ。このイシュが答えよう

メルはしばらく前にリバーホールドに来た。歌って踊って、それで金を受け取って生活している。彼女が鳴らす太鼓の音で、イシュは何度も起こされた

でも、時々は話をすることもある。変わり者かもしれないが、基本的には優しい子だ

メルにはちゃんとした家がない。馬小屋で眠って、公園の噴水で水浴びをしていることがよくある

だが、イシュも偉そうなことは言えない。誰にだって変わったところはあるよ

ジンシアは頑固な子で、確かに少し甘やかされてもいる。イシュは娘を溺愛しているんだ

街の衛兵達は何もわかってない、だから「家を出たんだろう！」とか「ただの迷子だ！」とか好き放題言うんだ。実に愚かな者たちだ、なぜあんなに思いやりがないのだ！

ありがとう、本当にありがとう！ 輝く月があなたの道を照らしますように！

イシュはジンシアが帰った時のためにごちそうを用意しておこう、魚がいいな、あの子の好物だしな。この者にはあの子が満足げに喉を鳴らす音が聞こえるようだ！

やあ。イシュとは話せたか？ この者はもっと情報がほしい

大した手掛かりじゃあないが、ないよりはマシだな

ああ、あのウッドエルフか。楽士メルだろう？ 彼女はよくリバーホールド周辺に来ているから、日々の生活で色々と見ているだろう。おっと、毎晩の生活、というべきかな

怪しい人物や異常な出来事、普段目にしないものについて聞こう。何かが彼女の注意を引いているはずさ、月が望むなら、な

この者が最後に見た時、楽士は北西にある砂の庭園に向かっていた

驚いた！ お客さんね！

ごきげんよう！ 楽士メルよ、以後お見知りおきを。あなたは演奏にきたの？

イシュ？ ああ、あのたっくさんの猫を連れたカジートね？

あの変わり者のおじいちゃんは、私に言わせればちょっとお間抜けで、ハチミツをかけたジャガみたいに大甘な人。でも娘さんのことは可哀そうに思うわ。誰もそんな経験をすべきじゃないもの

タジッリと話してみるといいわ。彼女はたちの悪い連中と付き合ってる。いつも怪しい目つきをしてる奴らよ

彼女は最近、馬屋の陰でずっと息を潜めてる。私が言いたいこと、わかるわよね？

ふむ、大いに結構。あー、あと、次の夜会の娯楽を探してるなら私に声をかけてね！ 後悔はさせないわよ

彼女は顔の広い賭博師よ。まあ、そのことについて悪く言うつもりはないわ、仕事だものね。でも最近、彼女の行動はどんどん怪しくなっているの

ぶっちゃけ、最近のリバーホールドじゃよくある話なんだけどね

怪しい行動。見覚えのない連中がいつ見ても街をうろついてるんだもの

そりゃ、私だってみんなが寝る時間を過ぎてもいろいろやってるわ。でもそれは私が音楽家だから。仕事でしょ？ でもね、あの新顔連中はどこからどうみても吟遊詩人じゃないわ

こっちに来るのが見えたぞ。何か見つかったか？

馬屋だって？ 突然馬術に目覚めたのか？

ふむ、暗号のようだな。昼寝するアナグマ、か。待て、聞き覚えが…

ああ、そうだ！ 眠るアナグマはリバーホールド南にある岩石層のことだ！ 甘い旅という文はミジクには理解できないが

その通り。場所を君の地図に記そう。先に行ってくれ

後は… そうか、そろそろ言っておいた方がいいな。この者はなんというか… そう、暴力的な状況を得意としていないんだ。面倒事が持ち上がったら、その時は君の技術を頼らせてもらう。いいだろう？

眠るアナグマ、か。…ふむ。ミジクには、体を伸ばしたウサギのように見える

スクゥーマだ。放浪者どもは密売人に違いない！

あのネックレスはジンシアのものだ！

来い、ここを離れて話をしよう

行方不明の娘、隠されたメモ、それにスクゥーマ密売の一団か。事件はどんどん複雑になっているな

はっきりとはわからないが、イシュが何かを隠している可能性はあるな

だが、優先すべきはメモを書いた賭博師の調査だ。タジッリだったな？ どこかで聞き覚えがある名前なんだ

タジッリは賭博師なんだろう？ なら地元の酒場で見つかるさ。ミジクはすぐに向かい、できるかぎり情報を拾っておく

では、〈消えた後悔〉で合流しよう

話があるわ。今すぐ！

確かに、あんたと雷足はなかなかのペアね。あんたたちの探偵ごっこはよくできた娯楽作品みたいだったわ

でもね… あんたたちは今、乱しちゃならない砂場に踏み込んだの

いいえ、これは警告。友好的な、ね

あなたがイシュの娘を探していると聞いたんだけど、それってとっても可笑しいわ。彼女が何年も前に街を去ったことは、リバーホールドの人なら誰でも知っていることよ

イシュは老いてボケたってこと。彼には娘が1人いて、その子はもう何年も行方不明。これが事実だもの

あなたの相棒にこのことを教えてやりなさい。そして調査を打ち切って。今すぐにね

ムーンシュガーのように美味しそうな人。気を付けて、油断するとタジッリになめられるわよ！

今日は輝く月が我々を見守っているぞ

タジッリとギャンブルで勝負することになった。あの女の注意は逸らしておくから、彼女の家に潜入して手がかりを探してほしい。家は酒場からすぐ北だ

ふむ。疑ってかかるのは好きじゃないが… そいつは怪しい

その者の言葉が本当なら、なぜイシュはミジクを雇う？ タジッリはなぜあのメモを書いた？ なぜ密売人のキャンプで黄金のネックレスが見つかる？

ふむ… なるほど。そいつは調査を混乱させたいだけかもしれない。この件から手を引かせるために、な

止められたからと言って、今さらやめるわけにはいかない。罪もない若い女性が危険にさらされているんだから。妨害者の件は置いて、タジッリを調べよう。彼女が仕事を切り上げてしまう前に

こんにちは、スイートミート。タジッリとゲームでもする？

もちろんだ！ この者は自分でも認めるが、あまり腕は良くない

あらあらぁ、もーっと可愛い子が来たわ。あらあなた、まだいたの？

急いでタジッリの家に向かうんだ。この者がいつまで彼女を引き留めておけるか分からない

タジッリ？ あなたなの？ 食料が必要だわ。食べる物がもうほとんどないの。それから、たまにはちょっと部屋を掃除してくれない？ 2階が散らかりっぱなしよ

シーッ！ こっちだ

何か面白いものを見つけてくれたんだろうな？ これ以上タジッリの注意を逸らし続けられん。本当に無理だ

青い大蛇、四つ角の模様… これは推測だが、この詩は密輸品の受け渡し場所を記しているんじゃないか？ 密売人はよく品物を丸見えの場所に隠すと言われるしな

そうだ、最初は眠るアナグマだった。今度は青い大蛇。この暗号は別の目印を指している違いない

それだ！ 川は交易品が行き交っている、密輸品にはうってつけの場所だ

川沿いを探して、印がついた樽や木箱を探そう。ジンシアへつながる何かが見つかればいいんだが

ミジクは認めよう、この事件は少々… 想定外の方向へと進んでいるようだ。正直に言うと、少し不安だ

妙な話だよな？ 密売人達はとても巧妙なやり口で動いている。大して裕福でもないカジートをあえて標的にする理由がないんだ

この者もそう思うが、その前に密売人が隠している物を調べよう。メモによると、品が街から出荷されるのは今日だろう？ なら、積荷の中にジンシアがいるかもしれない

面白そうな印だな、そうだろ？

サマーセットのワインか？ 違法ではないが、重税がかけられた品さ。ミジクが思うに、真っ当な方法でリバーホールドに入ったものじゃないな

あれが探している印か？

うわ！ そのチーズが合法なら禁止すべきじゃないか？ ひどい臭いだ！

この先に印がある

密売人がこんな洒落たスカーフを着けるか？ 恐らくジンシアのものだろう

メモにあるとおり、四つの角がある印だ

この樽は甘い匂いだが… 腐臭もするな。中身は何だ？

暗き月よ！ 腐った密売ムーンシュガーだ。誰かが食べたら危険だ

イシュに密売人を知らないか聞いてきてくれ。それから酒場で落ち合おう。話すべきことがたくさんある！

どうした？ 愛しいジンシアについて、何か知らせがあるか？

密売人の野営地？ ああ、暗き月よ

そうだ、ネックレスとスカーフはジンシアのものだ。奴らは… 密売人はあの子を売ってしまったのか？ ああ頼む、ジョーンとジョーデの名にかけて、違うと言ってくれ！

いいや、あるわけがない！ イシュはずっと真面目に、正直に生きてきた

この者のジャ・カジートを必ず見つけてくれ、お願いだ。あの子は幼くて純粋だから、きっときっとパパがいなくて怖い思いをしているに違いない。ジンシアが傷つけられたら、イシュはどうしたらいいんだ！

輝く月が、あなたを見守りますように

そうか？ イシュが思うに、年月を経て家族が増えたんだろう

猫をみたら相手をせずにはいられないだろう？ どうだい、あの小さな顔、あの小さな手足は。この者と猫たちは相思相愛なんだ。この子たちが求める見返りなんて、愛情と食べ物、そしてお腹を撫でられることくらいだ

もちろんだ！ メドウィックとは少し仲が悪かったかもしれない、メドウィックの方が年長で、ちょっかいを出されると怒ることがあったからな

あとは、ここだけの話だがタク・タクはたまにジェコジート… ダメな子 になる。きっと妬いているんだろう

警告したはずよ、雷足

それに、厄介者が増えたみたいね

言ったでしょう？ 最初のは警告。今のは脅迫よ

2人とも街を去りなさい。もう調査はやめて、余計な物事に首を突っ込まないことね。荷物をまとめて出ていきなさい

まだやってるの？ 言ったはずよ、イシュの娘は何年も前にリバーホールドを去った、それがすべてだって！ あの人は空想の虜になった、ただの勘違いカジートなの！

よりにもよってそんなことで、私の仕事を邪魔する気？

私が何者かなんてどうだっていい。今はあんたをどうするかが問題

歩いてリバーホールドを出るか、バラバラにされてから出るか。選びなさい

なるほど、君の見知らぬ友人はならず者リデザのようだな。そいつはよかった

とりあえず、評判の人物… とだけ言っておこうか

まだ命の危険はあるが、ようやく犯人を突き止められたな。あの女の後を追うぞ

我々は調査官だ、そうだろう？ ならば、我々がすべきことはひとつ。手がかりを探すんだ。彼女を追えばイシュの娘に辿り着けるかもしれない

ひとまず、ミジクは当局に警告してくる

新鮮なシュガークローだったのに！ 一体誰がぶつかったの

そこだ！ リデザがシュガークローのゼリーを踏んだに違いない。跡を追ってくれ。この者は衛兵に警告する

警告したわ！ 爪を出すわよ！

こいつを殺して！

邪魔するんじゃない！

ならず者のリデザをついに捕えた！

おい、娘は見つかったか？ どこにいた？

あんたの娘ならここよ！ 老いぼれ！

リデザ？ お前がジンシアを盗んだのか？ おお、かわいそうなイシュのジャ・カジート！

ふん！ 羨ましいのか？ 父親のペットを盗むぐらいだからな

ああ、ジンシアを見つけてくれるなんて！ このイシュはとてもとても嬉しい、ようやく家族が再会できるんだ！

どういう意味だ？ このイシュは大切なジンシアについて、思いつく限り詳細な情報を与えた。あんたに大切な娘がカジートだと言ったことがあったか？

まあ、そんなことはどうでもいい。ジンシアが無事だったから、ミジクには報酬を払うよ

リデザは母親と同じように欲深く残酷になってしまった。イシュがそんな娘を受け入れられるか？ 私を苦しませた娘だぞ？

リデザはリバーホールドの衛兵に裁かれるべきだ。当然の報いだよ

彼女が和解を望むなら、イシュは和解しよう。この者が望むのは、家族との静かな暮らしだけだ

リデザがその一員になりたいなら別に構わないが、彼女が決めることだ

ならず者リデザがこれで終わると思う？ 私が街に出るのは時間の問題。…そうなったら、くれぐれも背後に気を付けることね

…リバーホールドに戻ったとき、父に会いに行ったの。母と私が家を出てから随分経っていて、きっと… 感傷的になっていたのね。間違いだったわ

父は私だと分かりもしなかったんだもの。馬鹿でしょう？

あの猫に？ まさか！ 私はただ、父を苦しめたかっただけ

父はいつもペットに夢中で、私と母を一切顧みなかった。あの人にとっては、あの小さな家族がすべてだったの

…あんたの言う通りかもね。父親に反抗してグレただけかもしれないわ。まったく何をやってるんだか

初めて街を訪れたときの雷足は、どうにも怪しい奴に見えた。厄介事を解決するより、呼び込みそうな奴だと思ったんだ

だがあなた方のおかげで、ならず者リデザを捕まえられた。感謝する

いや、そう長くはないよ。だがリバーホールドのような街を混乱させる事件は、あっという間に大事を招く。芽の内に摘めて本当に良かった

リデザがエルスウェア各地で面倒を起こすようになってからは、もう随分経つ

カビが生えたムーンシュガーはそれ自体は、カジートを病気にする程度だ。だが問題なのは、そのムーンシュガーが精製され穢れたスクゥーマになった場合だ

残念だがよくあるんだ。カビの生えたムーンシュガーはとても安いからな…

おそらくは

しかし、あれを売るのは卑劣な行為だ。穢れたスクゥーマは、私が見た中でも最高に恐ろしい反応を引き起こす。何日も鮮やかな悪夢と恐ろしい痛みが続き、その後で苦痛に苛まれて死ぬこともよくある。本当に恐ろしいものなんだ

どうやら我々の調査は成功に終わったようだ。ミジクが想定していた幕引きとは少し違ったが

今考えればつじつまが合う。イシュの娘は何年も前に街を去ったと言われただろう？ リデザは自分のことを言っていたんだ

しかし、ずっとイシュのペットを追っていたとはね…

その通り！ リバーホールドから卑劣な密売人がいなくなったのは、我々の献身あってこそ、だな。このまま戻って来ないことを願いたいな。そう思うだろう？

ミジクは報酬を受け取りに行かなければ。〈消えた後悔〉で落ち合おう

酒はミジクのおごりだ！ も、もちろん金をもらい次第だがね

ミジクはイシュから報酬をもらえばいい。それにカヒリ隊長は気前がいいかもしれない、そうだろう？

いつでもいいから〈消えた後悔〉に向かってくれ。この者とそこで会おう

家族は再会し、密売人は打倒され、リバーホールドの誰もが感謝してる。即席チームの成果としては悪くない、そうだろう？

しかも、ミジクはたっぷりとボーナスを貰えた。気前のいいカヒリ隊長おかげさ

もちろんだとも！ 約束通り、君の取り分だ。ミジク1人では、この事件を決して解決できなかっただろう

一緒に仕事ができてよかった。また気軽に声をかけてくれ、な？

街は安全、顧客は満足、事件は見事に解決。そしてなにより、五つ爪と組めた。これ以上望むことはない

調査は大成功したことだし、ミジクは何かに困った客がもっと現れると期待しているんだ

今は大変な時代だろう？ ドラゴン、暴君、死霊術。最近のエルスウェアの困難には終わりがない。しかもこれらは氷山の一角だ

権力者には優先事項がある。市井の人々の些細な問題は、後回しにされがちなんだ

だから市民同士が助け合わないといけないのさ。ミジクがやらねば誰がやる？ ってことだよ

その通り。その通りだが、ミジクにとっては仕事以上のものなんだよ。言うなれば、ミジクの情熱そのものなのさ

だからこの者は、雷足を名乗ってる。正義の名の下に働けないなら、こんな仕事辞めてやる。誓ってもいいぞ

ミジクは調査のために様々な場所に行く必要があるから、特定の街を故郷と呼べない

だがリバーホールドはいいところだ。居心地のいい酒場があって、困っている人もいる。ここにいると仕事も生活も安定するってことさ

実を言うと、1件だけだ

吟遊詩人が酒場で飲んでる間に、フルートを盗まれたんだ。他の音楽家が嫉妬して盗んだと断言していた

そんなの一瞬さ。結局、フルートを盗んだのは酒場の主人だった

その吟遊詩人はどうしても音程が取れなくてね、酒場から客足が離れてしまったんだ。ミジクは吟遊詩人に他の酒場を探すよう勧めた。みんなが幸せになる方法を見つけたってことさ

• うう
• 気分が…
• はあ！
• 暗き月よ

• こんなのはもう止めないと
• ミジクは… 大丈夫だ
• ああ、すまない。この者は無事だ

• 歩き手、後でな！