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書籍

目覚めの炎教団

ペレグリナ・ポムピタラスによる暴露記事

熱心な読者の皆さん、ご注目あれ!この数ページに及ぶ出来事の記録者である私が、ブラックウッドの貴族の間で急速な広がりを見せている最新の集団の真実を明らかにしよう。この集団について、ある人はレヤウィンとギデオンの有力者用の、単なる社交クラブと考えている。またある人は、暇を持て余した金持ちのための罪のない道楽だと見ている。とんでもない、熱心な読者よ! 目覚めの炎教団は、もっとずっとたちの悪いものだ!

象牙旅団の士官を含め、この動きに詳しい当局者は彼らを比較的新しい哲学者のクラブだと考えている。彼らに言わせれば無害だそうだ。高級な宿屋や酒場の奥まった部屋で生み出された新たな気晴らしに過ぎないと。これほどの誤りがあるだろうか! 目覚めの炎教団はその程度のものでは全くない。実際には、彼らは破壊のプリンスと呼ばれる、あのメエルーンズ・デイゴンに身を捧げる危険なデイドラ教団なのだ!

このデイゴンの狂信者たちの望みは何か? 実に明白だ。タムリエルの完全破壊に他ならない。もしかしたら全ニルンの破壊さえも! さらに詳しく説明しよう。

綿密な調査の結果、以下の結論に至った。一つ、新たに結成された志を同じくする裕福な思想家の集まりのように見えるものは、実際には少なくとも皇帝モリカルの時代、おそらくはそれ以前の時代から秘密裏に活動してきた大規模な組織である。二つ、彼らは間違いなくデイドラ公の信条に心服して従う宗教的な組織である。三つ、彼らが崇敬するのは、破壊のデイドラ公、洪水と火の王メエルーンズ・デイゴンである。四つ、この教団はロングハウス帝とつながりがあるが、彼らの歴史のその部分を明らかにすることは控え目に言っても困難である。五つ、潜伏していたこの教団が姿を見せるようになったのは、彼らが忠誠と献身を強く主張するための何らかの活動を大々的に行うことを計画しているからだと拙記者は考えている。また、それが大惨事を引き起こす自然災害と同程度に破滅的なものであるのではないかと危惧もしている。

教団の組織そのものについて述べると、調査の結果は大司祭が指導していることを示唆しているが、その正体は今のところ巧みに私の目をかわしている。教団内の個々の小集団は「破滅の運び手」と呼ばれる有力者たちの指揮下にある。他の高位には「災害の化身」、「カミソリ」、「破壊者」などがある。しゃれているではないか? こうした肩書がこの教団の本質を示すわけではないだろうとおっしゃるなら、ダメ押しの情報を公開させていただこう。

私はギデオンの近くにある古い遺跡で行われた目覚めの炎の儀式に潜入することに成功した。怪しい数人を尾行し、その中の1人からローブを拝借し、背後をうろついて観察するのは実に容易だった。目撃した儀式は心底ゾッとするものだった。厳粛な儀式を取り仕切っていたのは「破滅の運び手」だ。儀式はデイゴンに対する祈りと歓喜の声で始まったが、彼のことはほとんど数多くの大げさな称号のいずれかで呼んでいた。おお、権勢を誇る高貴なる王、野望のデイドラ公、大洪水の父、といった具合だ。その後、彼らはニルンでデイゴンの意思を達成させるための力を授けるよう願い求めた。その次に行われたのは、どこからともなく流れ出る溶岩の噴煙、祭壇の上に出現した猛烈な嵐、炎のカーテンと群衆の上空で裂ける稲妻を伴う複雑かつ不穏な儀式だった。感動的であると同時に恐ろしくもあった。

こっそりと抜け出す前に、私は「破滅の運び手」がうたい上げる声を聞いた。「デイゴン卿よ、我ら控えたり! デイゴン卿よ、野望を示したまえ! デイゴン卿よ、君が革命は我らが革命! ニルンは君のものとなろう!」

我々は賛詠の始めの数行を聞いたに過ぎないのではないだろうか。破壊が訪れるだろう、熱心な読者の皆さん。備えを!

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