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書籍

終わりなき巻物

サマーセットの古い民話、原作者不明
- 遺物マスターグレナディルによる複写

ある夏の日、古風で趣のある小さな店で、エルフが古い巻物を買った。彼女は買ったばかりの巻物を使いたくて、兄弟に手紙を書くため座った。しかし、書き始めると何ともおかしなことが起きた。手がまるで勝手に動いてるかのように、物語を書き始めたのだ。

なんとも不思議で魅惑的だった。書きながら、彼女には目の前で物語が展開していくのが見え、まるで言葉の中でその冒険を体験しているような気がした。巻物には終わりがなく、延々とほどかれながらも減ってはいかないようだった。

そうして彼女は次々と書いていった。

数日後、兄弟が彼女の死体を見つけた。指はインクまみれで、口元は微笑みをたたえた状態で横たわっていた。そして彼女が書いた物語は何の意味も持たず、文字は不可思議で不明なものだった。

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