スポンサーリンク
書籍

〈強欲〉

デイドラは目的を持つ獣だ。満足させるべき欲求を表わしている。なぜか? 確実に知っているのはデイドラ公のみだが、こうした存在の力を自在に行使する者にとって、目的を理解することは極めて重要である。儀式を補佐するためにクランフィアを、巨人を倒すためにスキャンプを召喚などしないだろう。

〈強欲〉として知られる獣もまったく変わりはない。目的が消費することだと理解せずに、絶え間ない空腹の化身を招きはしない。他の目的はない。一度解放されたらどんな指示にも従わず、協議もしない。唯一の望みは生者を追って貪り食うことのみだ。獲物を巣へ連れ去り、獲物が想像を超えるほど長い間生き延びる、恐ろしくゆっくりとした宴でその内臓をじっくりと楽しむ。獲物の死体を群れに残しておく傾向があるため、彼らはそこに捕食者がいることを明確にして、恐怖の味を楽しんでいるのだと信じる者もいる。

命がなく、恐怖に襲われた場所を見たければ、そして一度肉体が与えられたらその怪物をなだめる術はないと承知しているのなら、捧げるものは下記の通りだ。

-餓死した人間かエルフの死体を置く。
-その舌を切り、それを食道に向けて口の中に戻す。
-太らせた定命者の血で舌を喉に流し込む。簡単にはいかないかもしれない。
-獣脂のロウソクを少なくとも6本、用意した死体の回りで燃やす。
-最後の火が消えたら、舌は死体から滑り出て、溶けた脂の中に収まる。
-3日後に、この肥大化した繭から〈強欲〉が現れ、恐ろしい仕事を始める。見届けるかどうかは自分次第だ。

コメント

スポンサーリンク