シスター・プリスシア・ストルヴォ著
ペリナル・ホワイトストレークや翼ある雄牛モリハウスのような半神は、アイレイドとの戦いにおいて人間が最初に受けた聖なる支援ではない。アトモーラに人間の地を獲得するためにショールが進軍した神話は学者たちによく知られている。しかし、その後のタムリエルにおけるショールの偉業はあまり知られていない。最古のインペリアル文書へ乱雑に書きつけられたネードの言い伝えの慎重な調査により、魅惑的な(ほとんど忘れられているにしても)物語の輪郭をなぞる。
神話紀の中期、やがてアイレイドになるエルフは、タムリエルに自分たちの領域を築くためサマーセットを離れた。すでにそこに暮らしていたネードの民よりも、交戦とマジカの使い方においてより進んでいたエルフは、当初容易に新たな隣人を従属させ、また撃退できた。しかし分断されたネードの民は、ゆっくりとアイレイドの進軍に抵抗し始めた。
ネードの伝承では繰り返し、ある「よそ者」がやってきて古代の人を助けたと語られている。このよそ者は教師、助言者として、こんな時以外は互いに争う部族間の同盟を作り上げる者として現れた。彼はショールのような戦士の支配者でなく、自分のために戦うよう人々を鼓舞する人物だった。
ドゥラキの伝説は、「シェザール、ドゥエマーから石細工を盗み、ジンファラに山の麓からニルンクラッツを呼ぶように教えた者」と述べている。ペレナの物語は、星の教団が「白髭のよそ者」からソウルマジックを学んだと述べている。同様に、「雪のような髭のシェザール」がシロドのネードにアイレイドの戦闘魔法の秘密を教え、敵の術を相手に跳ね返す方法を示したと言われている。そして何よりすばらしいのは、セドールの洞窟で発見されたと言われる石板に「シェザリン、生けるショール、人の教師」として髭の人物が描かれていることだ。
総合すると、どうやらこれらの完全に異なる物語が示しているのは、シェザールが数多くの部族へアイレイドの抑圧に抵抗するよう鼓舞したことらしい。だが、後のネードの物語は賢明なよそ者について触れていない。シェザール、つまり戦士ではなく教師を装ったショールがこの当時に果たした役割が何であれ、神話紀中期には終わりを迎えた。しかし彼が古代の人に与えた希望の残り火は、最終的に再び燃え上がり、聖アレッシアの反乱を引き起こすまで、アイレイド帝国によって数百年も奴隷となった彼らを支え続けた。
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