書籍

悲痛の短剣

毒ある緑舌の者による監視

悲痛の短剣。この世に生を受けて以来一番幸せだったのは、伝えし者によりこのすばらしい武器を授けられた日だ。

悲痛の短剣は私の手から離れたらどこへ行くのだろう。我が兄弟姉妹たちは1つの武器を共有するのだと思い込んだが、できるものであろうか? どうしたらそのようなことが起こるのだろうか? 私が呼んだ時には一度も現れたことがない。我らの恐怖の父の謎なのだろう。おそらくは。

完全な刃で完全な殺しをした時ほど満足できるものはない。

タネクは私が契約を果たす時に同行したことがある。彼は私と同時に悲痛の短剣を呼ぼうとした。彼は失敗したが、我らがなした2つの殺しは実に印象的だった。

かつて伝えし者に、悲痛の短剣を私の鞘に納めていいかどうか尋ねたことがある。鞘は神聖なものだと彼女は言ったので、できなかった。彼女は私を実によく知っている。

悲痛の短剣はその鋭さで魂を切り離して虚無へと送る。だが毒や我が剣、ダイアウルフの牙、絶妙のタイミングで落とされた岩でも同じことができる。それでも、私は使える時に悲痛の短剣を使うほうが好きだ。シシス万歳!

コーはめったに悲痛の短剣を呼ばないのに気づいた。彼はターゲットを長期戦に巻き込んで殺しを難しくするほうが好きなようだ。コーはダメな殺人者ということになるのか? そんなことはない。だが、人それぞれということなのだろう。

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