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書籍

黒きヒレ:外国での冒険、パート4

黒きヒレのケシュの従者にして専属補佐官、ミー・シー著

ケシュ将軍によるエボンハート・パクト同盟勢力の構築と改善が続けられているさなか、黒きヒレはスカルド王ジョルンからの召喚状を受け取った。
私たちはリフテン付近で連合部隊と訓練を行っていたが、そこへ伝令が封蝋のされた手紙を持ってやって来た。
2日後、イーストマーチのアモル砦で会合が開かれる。
ケシュはすぐに出発する準備を整えた。

黒きヒレのケシュは軽装で素早く移動することに決め、小規模の分隊だけを連れてスカルド王に会いに行った。
私は当然将軍に同行したが、その他にはティー・ワン、ゾシン、ノルドの戦士コラ・グレートストームがいた。
ヴォス・フルクは兵を指揮し、訓練を続けるために残った。
私たちの小集団がアモル砦に近づくと、砦の外のかなり離れたところで迎えられ、主要な道を迂回して街へ出入りする隠し通路へと導かれた。
私たちは急いで首長の館へと案内され、広大な敷地の中にある秘密の会議室へと連れられた。
大型のテーブルの後ろに立っていたのは、スカルド王ジョルンだった。

私はすぐに、前回ジョルンに会った時とは何かが大きく違うことを感じた。
まず、彼は突進してケシュを激しく抱きしめなかったし、いつものように大声で話さなかった。
王冠の重みが元吟遊詩人の支配者を圧迫していたのかもしれないが、彼は私がこれまで見たことがないほど深刻で真剣なように見えた。
「トリビュナルが危険な警告を送ってきたんだ、黒きヒレよ」
とジョルンは口を開いた。
「アルマレクシアが幻視を見た。
あるいはヴィベクだったか?
誰にも分からん。
とにかく、彼らはエボンハート・パクトに対する脅威が育ちつつあり、我々が準備を整えるべきだと警告している。
だから、今お前がやっている努力を3倍にして、戦争に備えなければならない」

新たな戦争準備の任は3人の将軍の手に与えられた。
パクトの民から1人ずつだ。
ケシュがアルゴニアンを代表し、コラ・グレートストームがノルドを、そしてイェベス・ノラミルがダークエルフを代表した。
この3人の将軍は協力してこの後数年間、パクトの攻撃と防衛能力を強化し、準備を整えることになった。
黒きヒレがすでに始めていた準備のおかげで基礎は確立されていたため、比較的短期間で武装を整え、次の段階に到達できた。
私たちが首長の館にある隠し部屋を去る前、ジョルンはケシュに最後の知恵を授けた。
「平和は脆く、貴重なものだ」
とスカルド王はうんざりしたような声で言った。
「平和な時間を大切に過ごせ。
決して長続きすることはないのだから」

それからの2年間、拡大するパクト軍はいくつかの小さな試練に出会った。
その中には帝国軍やダガーフォールの兵との小競り合いも含まれ、パクト軍は見事に任務を果たした。
多くの意味において、こうした小規模の戦いが三旗戦役を導いた。
それぞれ異なる3つの同盟がついに互いに対して戦争を布告すると、ケシュはパクト軍を率いて戦場へと向かった。
シロディールの地は戦場となり、戦争の音は全土に響いた。

1年の大半の間、ケシュ将軍とパクト軍は領土を奪い取っては失い、再び取り返した。
戦争は続いたので私たちは勝利できたわけでなかったが、多くの重要な戦いには勝ち、カバナントとドミニオンを悔しがらせた。
そして、権力と人気の絶頂にあった時、黒きヒレは私たち全員を驚愕させる決断を下した。
「私たちはパクトのためにできることを全てやった」
とケシュは説明した。
「もう故郷へ帰る時だ」

こうして、黒きヒレの外国での冒険は突如終わりを告げたのだった。

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