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書籍

シャンブルズでの生存

ヒンが書き記した、ファーグレイブのシャンブルズと呼ばれる地区に入り込んで生き延びられるようにする方法の概略。彼はこの分野において、現在潜入を検討してるとてつもなく頭のおかしな連中より、ずっと経験豊富だ。

シャンブルズとは記録にない街路の集合体と迷路のような洞窟からなる謎多き地区で、街の北東の壁の向こうに位置する。この本を手にしたからには、きっと興味があるのだろう。我が卓越した知的能力で断言させてもらうが、貴君は娯楽や不法行為を求めて死ぬ、どうしようもない愚か者だろう。もしくは薄汚い通りで消えた仲間を探していて、その哀れな命のために勇敢ではあるが、恐ろしく無謀な救出作戦を敢行しようと思っているのかもしれない。そういうことなら、まさに正しい本を読んでいる。貴君はこの言葉をかけるチャンスを私に与えてくれた。貴君は「知的」というあいまいなカテゴリーに分類された種族をまれに襲う愚行の発作で、人生を投げ出そうとしている。

自分を一番苛つかせた者を始末する理由を他人に与えることによって成り立っているシャンブルズの生活は、そうした目的に叶っている。最も一般的な、凄惨かつ苦痛に満ちた死因は避けたほうが良いだろう。明確かつ効率的にするため、死因を以下に列挙する。

存在
これを避けるためには、定命の者でいることをやめよう。不幸にも読者が定命の者であったら、単に生きることをやめるべきだ。この提案が耐えがたいようなら、やがてその状況に苦しむことはなくなり、存在が消滅する事実に慰めを見出してほしい。そうすれば、シャンブルズのこの面についてはもう頭を悩ませる必要がない。

ゴールドの携行
貴重品を身につけてシャンブルズに立ち入れば、長く苦しむことがないと保証しよう。加えてベルトに下げた小銭入れを欲しがる輩がいるので、ベルトはずっと軽くなる。金が有り余って困っている者にとってはありがたいことかもしれないが、財産を減らすにはより愚かしくなく、苦しまずに済む方法があると断言しよう。間抜けで思いあがった愚者になってはならない。エラント、ヴァンキッシュドとインビジブルウェブが待ち構えている。

目を合わせる
シャンブルズの住人と目を合わせ、にらみ返すことは決闘を挑むのも同然だ。戦闘で彼らに勝つことはできない。どれほど腕が立ってもだ。まさか、と思うのは愚かさの証拠だ。どんな状況においても目立ってはならない。

目を合わせない
にらみ返さねば、襲撃者に自分はカモだと伝えることになる。カモになってはならない。

スキャンプの母のことを話題にする
このルールの起源は不明だが、この疑問への反応は常に迅速で、かなりの痛みを伴う。スキャンプと話していなくとも、スキャンプがそばにいないときに話をしていても、母との絆に関する話題は一切口にしないのが賢明だ。

衣服を脱ぐ
通説とは逆に、衣服や身につけた装飾品を捨てても助かりはしない。それで襲撃者の注意がそれるわけでもなく、従順さを示すことにもならない。どうせシャンブルズで死ぬのなら、衣服を着て尊厳を保ったまま、凄惨なバラバラ死体となって失血死したほうがマシだ。結局、死後に衣服をはぎ取られることになるとしても。

足や尻尾周りの品を捨てる
前項参照。

最初に攻撃する
不幸にもシャンブルズに来てしまったなら、貴君が持ちうる唯一の希望は、襲撃者が攻撃の好機を掴む前に襲い掛かることだろう。とんでもない。シャンブルズはファーグレイブの成立時から存在している。その住人は彼らが徘徊する街を己が掌のように熟知している。つまり、縄張りに新入りがくればすぐに分かるということだ。彼らの隙を突くことができ、なおかつ撃ち倒せるなどという愚かしい妄想を抱いてはならない。

最後に攻撃する
シャンブルズの狭い道を歩く時、後手に回るのもお勧めできない。戦闘が避けられないのなら、必ず最初と最後の間あたりに攻撃を仕掛けるべきだ。そうすることで襲撃者にならず、腰抜けだとも見られずに済む。自身の祖先に会わす顔がないという事態は避けられる。

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