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書籍

各種の皮膚病

名家の治癒師レヴォサ・イルドラム著

著名な貴族である、ロザラン出身のウラサ・ロザランから、長きに渡りあらゆるところで苦しむダークエルフの悩みの種、皮膚病を詳説するよう頼まれた。この痘は経済的、社会的立場とはほとんど関係ない。金持ちでも貧乏人でも、若者でも老人でも、皮膚の伝染病は誰にでも感染するが、ダンマーの肌にはより感染しやすいようだ。伝染病は軽度の不快感から、傷痕を残し、活性化した後は死をもたらす破壊的な蔓延まである。トリビュナルの要請で疫病と疾病に対処するため、それぞれの名家から治癒師が集まり、情報を交換し、協働するダンマー治癒師会は、皮膚に関連するすべての病気を古代ヴェロシ語で「皮膚病」を意味する言葉を用い、「コープラス」と名付けた。

土地を荒らす他の疫病と同じく、コープラスの病気には自然的、非自然的双方の起源がある。時折、病の錬金術版、魔法版までもが解き放たれ、大衆を蹂躙する。例を挙げると、第二紀565年のフレイ・ブライトがある。長く焦がされる夏を通して、恐ろしい病気がヴァーデンフェルの西岸を荒らした。無数のダークエルフが発疹に罹り、肌に炎症を起こし、皮膚にしみをつけた。治癒師会の広範囲に渡る調査で、フレイ・ブライトは、錬金術の製法、秘術師のマジェスティック・フェイス・クリームの変化による直接の結果だったと断定された。

ダンマーの皮膚がコープラスの病気に感染しやすい理由に関しては、理論と推測程度しか提供できない。ダンマーの人々は「運命によって醜くされて」おり、それで特に皮膚病や他の炎症に罹りやすくなっている、と信じる者がいる。冷酷で懐疑的な気質が血の流れを熱くし、あらゆる種類の病気が増えやすく、身体の中に根を下ろしていると考える者もいる。治癒師として、私はそのようなダークエルフと、例えばオークやノルドとの間の体温の違いを確実に示すものを見つけていない(私達はアルゴニアンよりも暖かく見えるが、それは別の報告書のテーマだ)。他にも「古い宗教」にすがり、コープラスと他の皮膚病を、ダンマーに対してマラキャスが激怒している直接の証拠とみる者がいる。彼らの信じる呪いの神が、身体能力と総合的な体力を限界まで上げるため、病気を次々に送り込み、私達を試しているというのだ。

治癒師と錬金術師として、私は理論化を始める際に神話と宗教の問題は放置しようと思う。苦しむダンマーの治療と、モロウウィンドと近隣国で信頼できる治癒師の仕事を再び調査することを含む研究により、炎症と変色、剥離や腐肉の形成、疱疹や潰瘍の発生を含む最も自然なコープラスの発生は不衛生な環境、不安定で面白い、もしくは極小の汚れた、不機嫌な気質の極小生物を原因とするようだと私は結論付けた。もちろん、そのような理論は多くの同僚に嘲笑されている。彼らは全ての行動がマジカの相互作用、天体の動きなど、より伝統的な治癒と病気の関係に対する考え方で説明できると信じている。

結論として、あらゆる種類のコープラスを避ける最良の方法は、頻繁に風呂に入り、清潔な衣服を着て、非常にきれいな食料と酒を飲み食いすることである。それで気分が良くなるなら、マラキャスの望まれない注意をそらすため、守りの祈りをつぶやいてもいい。トリビュナルはおそらく、そのような分かりにくい儀式が皮膚病を蔓延させることはないと知っているだろう。おそらく、より気分を良くしてくれるのではないだろうか。

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