1日目
ドワーフには進んだ天文学の知識があったことが知られている。
今日に至るまで、星座を象徴するシンボルは、ドゥエマー文字が使われている。
残念なことに、我々の知識はそこから始まり、そこで終わっている。
回収されたドワーフの文字の断片は短すぎて参考にならないか、複雑すぎて翻訳できないのだ。
クラグローンのドゥエマー遺跡が、地方に点在する謎めいたムンダス・ストーンの起源を明らかにし、星座との関係を説明してくれることを心から願っている。
具体的に言えば、私はムハイ・アトトゥーラによる非常に貴重な古代ヨクダの天文学の手引きガイドを利用し、ドゥエマーの遺跡の記号学と隣接するヨクダの聖堂を比較している。
それにより、失われて久しいより最近のドワーフの観察との関連性を実証できるか調べているのだ。
もしアトトゥーラの理論が正しく、クラグローンに定住したヨクダ人が星座を理解していたとしたら、もっと前の時代に彼らがドゥエマーの遺跡を調査したと推測される。
衰退と繁栄を求める日和見主義者が破壊的な仕事をする前に。
私がやりたいことは、ヨクダとドワーフの文字を比較し、歴史的文献で不足している部分を埋めることだ。
2日目
私はツイている。
この遺跡は、これまで訪れた多くの遺跡よりもかなり保存状態がいい。
だがしかし、これは同時に必要以上に注意深く進まないといけないということだ。
ちょっとつまずいただけで、ドゥエマーの防御を起動してしまうかも知れない。
それは間違いなく私の破滅を意味する。
6日目
物資を取りに地上に戻ってきた。
それと、自分の蔵書から発見した断片からなるドワーフの文章の複写を送った。
時間に余裕があり、自分の本を手に取れるときにでも、解読するつもりだ。
10日目
クソッ。
防御が起動してしまった。
どうして、こんなことに。
絶対に何にも触れていないと思っていたのに!
うまくいけば、誰かが私のメモを見つけ、この研究を続けてくれるだろう。
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