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書籍

盗まれたワインの報酬

関心を持たれた方へ:

我が主人は、盗まれたワイン3本の安全な返還に対して報酬を提示しています。質問はせず、こちらからも答えません。3本のボトルがどこにあるにせよ、互いに歩いて行ける程度の距離しか離れていないでしょう。いつもそうなのですから。

1本目は冷たい白ワインのボトルです。いつボトルに触れても冷たいのはなぜなのか不思議に思っていらっしゃるかもしれません。しかし深く考えない方が良いでしょう。

2本目は上質の赤ワインのボトルです。これを持ち上げると感覚が麻痺するでしょうが、取り乱す必要はありません。ボトルが時間どおりに届けられれば、感覚はまた元に戻るはずです。

最後の3本目は色の定まらない自家製ワインのボトルです。ボトルを持っていると激しい憂鬱を引き起こし、それに続いて容赦ない絶望感と感情的な無気力、最終的に自己破壊がやってきます。

これらのボトルのどれかが開けられた場合、主人はできる限り地下深くに埋め、かつその際に中身が皮膚に触れないよう細心の注意を払ってほしいと述べております。もし誰かがボトルの中身を飲んでいるところに出くわしたならば、その者は殺し、周囲一帯にある全てのものを焼き払うようにと仰せられています。

手付かずの状態で発見した場合は、どうかワインを私のところへ早急にお持ちいただきたい。私はステッチズの住居から決して動きませんので、あなたのご到着を心よりお待ちしています。

敬具
主人の忠実なる僕、ホフグラッド・キジョーセン

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