私はアイベアへのポータルを作った。とにかくそうしたつもりだったが、私が出て来た場所は真っ暗闇の中だった! しかし魔術師はいつでも光を生み出す手段を持っている。自分の上のどこかに太陽のような魔力の塊が感じられたので、私は洞窟を登り始めた。洞窟は過ぎ去った時代の開けた遺跡に続いていた。ついに、私は日の光に出会った。私は確かにアイベアに来ていた。下に大きくずれてはいたが。
中央の島に居留地が見えたので、私は泳いでそこに向かった。私はスカイリムの娘で、水は暖かい風呂のように感じられた。こんな季節なのに、木々には満開の花が咲いていた。私はシャリドールの名を呼びながらさまよった。中に入ると、彼の書斎だった。ニルンでもオブリビオンでも知る者のない方法で整頓された、本物の羊皮紙の蔵書庫だ。しかし走り書きされた文の中に、私の名前が見つかった。
ちなみに、一度だけではなかった。もちろん読んだ。恥ずべきことだとは思わない。何年分にもなる、送られなかった手紙や謝罪文だ。告白や書き出しの失敗、学問的な長文。すべて私宛てだった。読んでいると、素敵なハイエルフの女性が現れて驚かされたが、彼女のほうも私を見て驚いたようだった。彼女はシャリドールの留守中にここの世話をするように指名された管理人だと自己紹介したので、私は安心した。
当然、私は彼がどこに出かけているのか尋ねた。なるべく急いで彼に会いたいと思っていたから。だが、彼女はしばらくの間は会えないでしょう、彼はスカイリムへ出かけたから、と言った。ハイロックまで船で行き、そこからは徒歩。旧友を訪ねに行ったのですが、その途中で他にも驚きを見つけたいそうです、と彼女は話してくれた。彼女はシャリドールが出発した日を私に教えてから、もうそろそろ目的地に着く頃でしょうと言った。
ポータルが開いて彼が戻ってきた頃には、私はアイベアにすっかり慣れ親しんでいた。彼はかなりの長旅をしたらしく、外套には道の汚れの染みが付き、髭は長く伸びて乱れていた。手にはポータル魔術についての私が記したメモと、私の小屋で見つけたに違いない、彼の名が記された未送の手紙を十数通抱えていた。
彼と知り合って随分長い時間が経つが、顔に笑みを浮かべることは冬のスカイリムに太陽が昇るくらい珍しい。でもあの日、彼が私に見せた笑顔は決して忘れないだろう。
島の地下の洞窟が後にスコラリウムになった。私たちの旅はしばしば互いを引き離すことになったが、私たちはいつでもアイベアに戻ってきて会った。
彼は私に永遠の命を与えて、共に過ごすことを願った。私は定命の人生一つだけを、彼のパートナーとして過ごしたいと願った。あなたはどう思うだろう。どっちの願いが、私たちの愛のより大きな証明だろうか?
もしこの点について意見が一致することになったら、おそらく私たちは、もうこの世界を一緒に歩むことがないだろう。
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