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書籍

忘れ去られたたてがみの痕跡

調査官ヴィアニス・オラニア著

依頼37、第一段階

忘れ去られたたてがみの埋葬地を調査せよとの依頼を受け取ったのち、私は危険を冒してリンメン・ネクロポリスへと向かった。ネクロポリスの歴史についての私の知識と、この哀れな「忘れ去られた」者についての手掛かりの乏しさを考慮するに、この人物があそこに埋葬されているとは思えなかった。だがより面倒で、可能性の低い答えを調べる前に、一番ありそうな答えを確認しておくべきだ。この失われた支配者を探すためにこの場所へ来たのは、きっと私が最初ではない。

リンメンの名が冠されてはいても、ネクロポリス自体はリンメンの「中に」はない。不可解ではある。しかしジャスミンの酒と見れば手当たり次第に飲むらしいあるブレトンの老女に尋ねたところ、興味深い情報を得た。この老女自身の研究によれば、ネクロポリスはなんと、今では顧みられないある地元の迷信を理由に作られたというのである。

老女にさらなるジャスミン酒を提供したところ、その迷信を教えてくれた。当時、当該地域の建築士たちは掘削を行う際、黄金の紐で何かの仕掛けを作ったという。その後彼らは掘削予定の場所を、紐を手にして歩き回る。紐が揺れたら、彼らはその動きを記録し、工事の計画を定めたのである。建築士たちは望ましい揺れが起きるまでに、かなり歩いたという。

さらなるジャスミン酒によりブレトンの情報源が気を失って倒れたため、建築士たちがどのような揺れを求めていたのか知ることはできなかった。彼女が自分の借家に戻ったのを確認してから、最初の目的地へ向かった。

ここから、ネクロポリスへの実際の旅について記す。

残念ながら記憶があまり定かではない。まずリンメンは迷惑極まりないユーラクシアの問題に対処中であり、ネクロポリスにいるだろうと期待していた司祭や番人は誰も残っていなかった。道の途上で出会った親切なアルフィクのアデプトが話したところによれば、人がいないのは私が入る少し前に「僭女王」ユーラクシアが起こした行動のためらしい。

当然ながら、私は依頼を終えねばならない。ネクロポリスの番人の不在は職務遂行を諦める理由にはならなかった。
しかし、わずかに気後れさせられる問題はあった。見たところ蘇生させられたらしいダルロック・ブレイの軍がいて、ドレモラなどで構成された部隊とネクロポリス中で戦闘を繰り広げていたことである。私はいつものごとく静かに通り過ぎようとしたが、たてがみの墳墓に到達するまでには、一度ならず戦闘しなければならなかった。

墳墓は静かなものだった!

だが残念ながら、それも長続きはしなかった。誰かと話したことを漠然と覚えているが、その後たてがみの最後の休息地のすぐ外の隅で目を覚ますと、私の帽子にメモが貼られていた。私の顔に当たるよう、実に不愉快かつ奇怪な貼り方をしてあった。何なのか考えたくもない暗黒の物質で殴り書きされていたのは、次のような言葉だった。

依頼を完了せよ。しかし、その答えはこのネクロポリスにない。お前は必要になったら呼ばれるだろう。

失われた会話は、どれだけ長く必死に考えても思い出せない。あの時ネクロポリスで起きたことで心に残っているのは、二つの勢力が復讐合戦をやっていた珍事を除けば、忘れ去られたたてがみを探す衝動だけだった。これまでの私の顧客は、私がいつでも依頼を完了する衝動を抱いていることを認めてくれるだろうが、今回のは違った。強いられている感じだ。また、強いられていることに不快感もある。

残念だ。私はどちらかといえば、時間をかけて情報を探すのが好きだ。きっといつの日か、リンメン・ネクロポリスで起きたことを知るために自分の足跡を辿り直そうと思う。強大なダルロック・ブレイと危険なメエルーンズ・デイゴンの争いを邪魔するつもりはないが、戻れば争いも終わっているかもしれない。もしかすると、この現在進行中の戦闘は、ユーラクシアの行動以上に番人が不在になった原因かもしれない。

それまでの間は、忘れ去られたたてがみの捜索を続ける。この人物が本当に存在していて、単なる噂でないことを祈りたい。

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