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書籍

ネラモの日記、3ページ

さらに深くへと歩み入る。
遺跡の奥深くから凄絶な叫びが聞こえた。
最も恐れていたことが確実になった。
何かが住み着いているのだ。時を超えた何か。不死身の危険なものが。
いや、ひょっとして、とてつもなく古く、メンテナンスの必要な機械がきしむ音を立てているのかも知れない。
前者の方がよりドラマチックで詩に向いている。
時がくれば分かるだろう。

これを見つけてくれた人よ。
私は自らの愚行の果てに死を迎えることになったが、それでも平凡な最期よりはよかった。
心からのお詫びとお悔やみをオークたちに伝えてくれ。
とりわけ愛らしいシャボンに。
彼女と仲間たちを巻き込んだことを、すまなく思っていると伝えてくれ。

それから、兄弟に伝えてくれ。
いつも気にしていたと。
財産はすべて彼に譲る。もちろん、私が生き延びられたら話は別だ。

ネラモ

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