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書籍

ネラモの日記、1ページ

格言は正しいのかも知れない。
成功とは成功した者にとっての不幸であり、成功できなかった者にとっての死であるというやつだ。
プライドと虚栄心のために道を誤った気がしている。またしても。

オークは頑固で疑り深いが、皆よくしてくれた。
その彼らにどう報いたか?
コンストラクトの大群をけしかけ、ドゥエマーの機器で採石場を埋め尽くしてしまった。

彼らは採石場で懸命に石を切り出し、大いなる都を築こうとしていた。
貴重なグレイストーンがもたらされるたびに、私はゴールと身の破滅へと招き寄せられていった。
狙いは最初から彼らを遺跡へ誘導することにあった。
採石場の下に遺跡が眠っていると確信していた。
伝説上のドゥエマーの遺跡、ムジンダインが。
派手な名前がついた(後に思い知らされたが)極めて危険な遺跡だ。

入口を見つけると同時に、ドゥエマーのオートマトンの大群に襲われた。
奴らは息ができなくなるガスを撒き散らしながら現れた。
どうやら防衛機構のようだった。
採石場の作業員はシャベルやつるはしで身を守ろうとしたが、あっという間に制圧された。
叫びがあちこちで上がり、混乱を極めた。
私が辛くも生き残れたのはコンストラクトの性能を熟知していたからだった。
幸運なことに、その知識を駆使して狩猟夫人シャボンの娘も守れた。

とはいえ、私は教訓から学ぶことができないようだ。
経験がもたらすはずの知恵をつかみ損ねてしまうのだ。
この遺跡の秘密を探り出さねばならない。
オークたちの犠牲を無駄にしてはならない。

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