キャラクター特集とは、ESOの新コンテンツが配信される際に、新たに登場するキャラクターを紹介する為の、ESOの公式サイトで公開されているページです。
エンバーは「ハイ・アイル」に登場するキャラクターです。
エミリアンへ
暫く君に手紙を書いていなかったが、実は君がグレナンブラを再び訪れる機会を得る前に、どうしても聞かせておきたい話がある。もちろん、君が楽しみにしている道中や海での危険な体験は、酒を交わしながらでも話すつもりだが、顔を合わせるのはしばらく先になりそうだ。だから今回は、直接話せないことを許してほしい。
新しくできた見習いの話だ。君がそんなことは特筆するに値しないと考えていることは想像がつく。しかし、長年にわたり多くの見習いを抱えてきた私でも、エンバーのような者に出会ったことはないと断言できる。
私がこの若いカジートと出会ったのは単なる偶然だった。商人のキャラバンで働いていた彼女が、雇い主に魔法を使っているところを通りすがりに見かけたんだ。その姿はとても情熱的で、一瞬呆気にとられてしまったのを覚えている。しかし、彼女の技術はまだ洗練されておらず、混沌として不格好で、適切な訓練を受けたことがないのは明らかだった。だが、彼女が魔法を唱えた途端、彼女の目の中に無視することのできない程の熱き情熱とマジカへの渇望を感じたんだ!
私は早速、私の下で魔法を学ばないかと彼女に声をかけた。そして驚くことに、彼女はほとんど躊躇することなくそれを承諾した。さほど持っていくものもなく、質素な鞄に収まるくらいの量の荷物だけを肩にかけ、以前の雇い主にお別れを告げて私と共に来てくれたのだ。いとも容易く決断したことに感心していると伝えると、彼女は笑いながら「一つの場所に長く留まったことがないんです。」と答えた。
本当は彼女をトール・ドライオクに連れていき、数週間で立派な若き魔術師に育て上げることができたと伝えられたら良かったのだが、そうはいかなかった。間違いなく言えるのは、彼女の潜在能力を見極めた私の目に狂いはなかったことだ。エンバーは非常に才能あふれる魔法の使い手で、今まで出会ってきた他の者たちとは違う生まれつきの才能を持っている。しかし、そこに問題がある。彼女の才能はあまりに顕著で強力なため、勉強や型にはまった訓練に彼女は殆ど興味を示さない。エンバーは魔法を生み出したり、唱えたりすることを望み、自身の魔法の才能を解き放ちたいという飽くなき欲求を持っている。
もし私が若かったなら、彼女についていけただろう。しかし、現状では常に3歩遅れていることに気付いたんだ!ギルドホールで学ぶことから得られる恩恵や、せめて本を開くことを説いてみたが彼女は全く聞く耳を持たなかった。彼女は実践を好み、絶えず新たな技や呪文を教えてくれとせがんでくるよ。彼女の本物の熱意は私にまで伝わってくるので、できる限りの頼みは聞いている。それに、私が彼女の魔法を監督していたほうがトール・ドライオクの皆にとっても安全なのだ。もし私がそうしなければ、彼女は興奮のあまりこの街を焼き尽くしてしまいかねない。
旧友である君の助言がもらう時が来たようだ。というのも、私はエンバーのことをとても気にかけている。彼女は優秀な教え子で、才能ある魔術師であり、私がこれまでに指導してきた中で最も有能な生徒の一人だ。しかし、彼女のエネルギーは信じられないほど凄まじく、私はここ数週間で完全に疲れ果ててしまったのだ!純粋で熱心な彼女の思いがその混沌の中心にあるのは確かだが、私でさえその嵐を誘導してやるのに度々苦労している。
彼女が適切な訓練を受ければ、素晴らしい成果を上げられることはわかっている。だが恐らく、私はそのような指導を与えるのに適任な人材ではないのかもしれない。私が一人前と判断する前に、退屈した彼女が私の元を去っていく姿を見たくはない。エンバーにはトラブルがつきもののようだが、少なくともここから見守ってやることはできる。しかし、私の体力がいつまで持つかはわからないんだ!
どんな助言でも大いに歓迎する。そして次に会う時までにエンバーが私を出し抜いていなければ、近いうちに会えることを願っている。
敬具
賢者イリンより
キャラクター特集 ー エンバー
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