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書籍

マーセロクの偵察記録1

テンマールの国境は滞りなく越えられた。ここまで西になると、カジートの居住は長く確認されていない。ドラゴンの気配はないが、激しい嵐を予期するように野生動物が苛立っている。隊長からは主力部隊よりも大きく先行しろと言われている

* * *
ここに来たのは初めてだ。穏やかすぎるようにも感じられるが、この渓谷は自然が豊かだ。なぜカジートは定住に戻らなかったのだろう。そもそもなぜ立ち去ったのか。

多数のカジートがここに住んでいたことを示す、たくさんの遺跡がある。ただし安全な訳ではなく、危うくセンチライオンの餌になるところだった。普通ならセンチライオンは、猫のようにもっと隠れて行動しようとする。

まだドラゴンの気配はない。隊長はそのことしか心配していない

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