書籍

高名な探検家の失われた物語:欠片2

ソリス・アデュロ著

彼らがようやく野営地に適した開けた場所に辿りついた時、まだ太陽は高く昇っていた。
進み続けることもできたが、明かりが続く限りは進めると考えて迷子になった探検隊は数多い。
早朝が旅に最適な時間なのだ。
沼はまだ寝ぼけており、夜は完全に明けていた。
マティウスは火をおこすのに必要なものを集めに行ったが、仲間たちから離れないように気を使った。
彼は棒きれとシダも探すことにした。
それを使えば光を隠せる。
マティウスはこれだけマーシュの奥深くにいる時は、こうしたほうがいいことを知っていた。
彼の新しい仲間たちには何も言わなかった。
皆疲れていたし、退屈していたからである。

「古代アルゴニアンには黄金の鱗があり、卑しい人間やエルフの目を眩ませることができたと言われている」
マティウスは全員にこの任務の重要性を思い起こさせることで、彼らの士気を高められればいいと思った。
そしてキャンプファイアの物語というのはいつでも、少し誇張した話をするものである。
「彼らはその最も偉大な街を高く建設し、太陽にまで届かせた」

「それからどうなったの?」
と若きリフェンは聞いた。

マティウスとしては、この若者の尽きることのない好奇心を気に入ったと認めざるを得なかった。
マティウスはわざと答えを保留し、河のエラが自分から答えを言ってくれることを半分期待した。
こうした伝説についてマティウスが知っていることは全て、他のインペリアルの探検家や学者の業績だった。
彼はアルゴニアンからこうした話を聞き出せたことがなかった。

河のエラは全く聞いていないかのように、ただ座って陽の光を浴びていた。
マティウスから見ると、このアルゴニアンは眠っているも同然だった。

「太陽が彼らを滅ぼしたと言う者もいる」とマティウスは続け、棒切れの束を放った。
「彼らは太陽を卵のように割って開け、神になったと言う者もいる」

エルフのサラーナは失笑した。
「馬鹿げてるわ。太陽が卵じゃないのは誰でも知ってる」
これまでのところ、マティウスがこの魔闘士について知ったことは、彼女が自分の信念に何の疑いも持っていないことぐらいで、その信念の大部分はギルドの教えから来ていることが彼には分かった。

「じゃあ何?」
とリフェンが聞いた。

「穴よ」

リフェンは鼻をすくめて見上げた。
「あれって穴なの?」

「見たらダメだ」
マティウスはため息をついた。

「黄金の都市も信じてないの、サラーラ姉さん?」
とリフェンは聞いた。
「船乗りはただの物語だって言ってたけど」

「自分の目で確かめたいんだろう」とマティウスが口を挟んだ。
サラーラはこの探検に加わる個人的な理由を教えてくれなかったので、予想しただけである。

サラーラは二人から顔を背け、茂みをじっと見つめた。
壊れたコンパスを取り出し、それを強く握りしめた。

「まだ何か、価値のあることが学べると思っているわ」
とサラーラは答えた。
「彼らの信じていることが全て間違っているとしても」

河のエラが目を開いた。

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