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書籍

ロアマスターの記録 ブレトン&ハイ・アイル

ロアマスターの記録とは、TESの伝承を記している、ESOの公式サイトで公開されているページです。

今回はレディ・アラベルが、コミュニティが抱える伝承の謎についてお答えします!最新のロアマスターの記録を通して、ハイ・アイルのブレトン貴族について学びましょう。

読者の皆さま、ハイ・アイルにある私の家、マンドレイク邸からごきげんよう!羽ペンで羊皮紙に綴っていた手を止めると、窓ガラスに降り注ぐ激しい雨音が聞こえてきたわ。気持ちの良い天気の中、素敵な仲間と過ごした日を締めくくるには楽しい夕立ね。

国事や社会の問題について書くように頼まれることは滅多にないというのは事実です。どういうわけか最近はインクで手が汚れることもほとんどありませんでしたが、実を言うと、上質なアビシアンのブランデーボトルと共にバカロ卿本人から依頼が届いたのです。

ですから、揺るぎなき者の会の問題を解決する者としての新しい役割に就き、皆さまの熟考された質問への返答でまた筆を執れると思うと幸せで喜びさえ感じています。必要であれば私を思い浮かべながら、グラスに燃えさかる火がたっぷりと注がれる前に気持ちを落ち着かせてください。では質問に移りましょう。

「ブレトンの民がシストレスに住み始めたのはいつのことでしょうか?初めての定住におけるディレニの影響力はどれほど大きく、またエルフから人間に権力が渡ったことが諸島の文化にどのような歴史的な影響を与えたのでしょうか?」

- Cosmo_Nova より

最初に相応しい、素晴らしい質問ですね。グウィリム大学から出版された、トリラム・ヘラドレンが書き記した知的且つ優れた分厚い本を開く良い機会になりました。トリラムは、諸島の正式な移住者は第一紀の330年頃に到着したドルイドが初めてだと述べています。これらの信心深き移住者は、ディレニのエルフと勢力を増しているアレッシア帝国の中心人物である狂言者の板挟みに合い、苦境に陥りました。

私の知る限りでは、シストレス諸島は広大なエルフ帝国によって統治されなかったアビシアンにある砂嘴の一つです。詳細は後にお話しするとして、エルフがここを支配しようとしなかったわけではありませんが、その結果この諸島の基礎となる文化はドルイドによって築き上げられました。ハイロックの古代の森から伝わるドイルドの信念は、エルフの君主の高尚な商人気質に対する厳粛な対応から見てとれるはずです。

昔のドルイドは、故郷が無情にも剝奪されないように救いを求め、森の神であるイフレを崇拝していました。見方によれば、当初この諸島で起こった出来事が近世のドルイドの地位を確立したと言えます。彼らの古代の王の継承は終わりを迎え、領域が形成され、自然を管理する者からの許しを得て、今日まで生きてきました。いわば、根を下ろすことができたのです。

「シストレスは、かつて左利きのエルフが故郷と呼んでいた場所だと知りました。それがもし本当なら、この諸島に住むドルイドの文化にどのように影響したのですか?さらに、私の地図が何らかの理由で間違っていない限り、これらの島はスラスにかなり近いようですが、スロードはこの事を気にしているのでしょうか?」

- Inari of Great House Telvanni より

本当に素敵なお話ができる質問をお寄せいただき、ありがとうございます!「レフトハンド・エルフ」とも呼ばれる左利きのエルフは、ヨクダ大陸のナ・トタンブ一族の敵であると言われています。ヨクダをご存知でない家柄の良い読者のためにご説明すると、レッドガードの先祖代々の故郷はシストレス諸島のはるか西にあり、その地域にまつわる物語には魅力的なものが多数あるんですよ。中でも、失われたヨクダの興味深く分析した書籍『「沈む島」の遍在』を一読することをお勧めします。

シストレスの歴史上においてやや波乱に満ちた時期に残されたこの物語は、ドルイドからおよそ300年後にヨクダからハイ・アイル、ガレナ、アメノスに上陸した難民について語られています。古遺物収集家たちは、物理的な痕跡の数々によってこの事実を裏付けていますが、個人的にはこれらの新参者がドルイドの文化に大きな影響を与えたとは考えていないというのが、この質問に対する私の回答です。これらの侵略者に対するドイルドのサークルは、海岸沿いの洞窟やアメノスのジャングルの奥深くに隠れ、可能な限り荒野に紛れるようにしていました。

スロードにとって、このことは常に懸念事項でしょうね。個人的には大変気がかりですが、物理的にスラスに近い限り「スラシアのサンゴ礁」または同様の場所を示す地図は、必然的に水中にあるほとんどの文明を、私たち陸上生活者が航行するために使用する島々に描いているということに注意する必要があります。ここハイ・アイルでは、何世紀もの間スロードの襲撃はなかったし、これからもないことを祈って乾杯しよう。

「現在はブレトンの民が生息する群島であるにもかかわらず、シストレス諸島にはさまざまな人種が住んでいた痕跡があり、その中に沈んだヨクダからの移住者も含まれている可能性はありますか?」

- Aramithius、自称作家 より

先述の左利きのエルフについての議論を発展させた、お見事な質問ですね!ここシストレス諸島には、確かにブレトンに関する痕跡が幾つも残されています。しかし、残念ながらヨクダからの移民が住んでいたという痕跡はほとんど残されていません。

西方からの難民がこの美しい島々に上陸し、征服したことについては既にご説明した通りです。彼らが本当にレフトハンド・エルフだったのか、それとも一部の学者が主張するように、その名を与えられたナ・トタンブのヨクダンの敵だったのかは定かではありませんが、征服の波がシストレスを襲ってから数百年の間、彼らが諸島を支配していたのです。

しかし、誰もが知っている通り、ある波は他の波よりも激しく砕け散ります。最初の千年紀後半、フランダー・フンディングのラ・ガーダが航海中にこの群島を通り過ぎました。アリクルの征服は伝説となっていますが、ハイ・アイルへの短期間の滞在では、ソードシンガーの伝統を迅速かつ無慈悲に披露して西洋の侵略者を一掃しました。過去の侵略者がエルフだったのかは不明ですが、ラ・ガーダの敵であることは明白でした。その結果、ドルイドの物語にはこの島の歴史における短い期間について語られているものもありますが、目に見える形でその痕跡はほとんど残されていません。

確かに、センチネルの近くにある砂漠やホーリンズ・スタンド付近の草原で見られるような美しい遺跡や建築物はありません。その点について皆さまを失望させていないことを願っています。この場所にも美しい遺跡や城はたくさんありますが、どれも古風なブレトン様式のものばかりです。非常に残念です。

「群島で奇妙な鹿の仲間や蟹のような者を目撃したという噂を耳にしたことがあります。これらが本当に存在している場合、獣人の一種でしょうか?それとも、最近サマーセットで問題の種となっているヤグーラに類似しているのでしょうか?」

- LickingHistSap より

ああ、ファウンとハドリッドのことですね。彼らは魅力的な生き物ですが、その性質はあまり理解されていません。失礼しました、生き物と呼ぶべきではありませんね。彼らにも親類縁者がいて、文化の痕跡があり、独自の歴史があるのですから。しかしほとんどの場合、人間とエルフ及びこれらの獣人との交流は、暴力的で苦痛に満ちた残酷なものです。

あなたがおっしゃる通り、ハドリッドは主に水中に住む蟹の民の一種です。彼らの謎に包まれた文化は、水中で暮らしているという性質に多く起因しています。私たちが知っている限りでは、彼らは波の下に広大な水中都市を持っていて、陸上ではその土地の材料を使用して、資源や食料、武器、そして海の家畜の驚くべき数々を持ち込んで、立ち寄った集落を形成しています。ハドリッドを擁護するために付け加えると、暴力と孤立を好むハドリッドの言い分には理解の余地があります。彼らは古くからスロードの敵であり、両者の戦いはすべて海底の底で行われていると言われています。

一方で、ファウンはシストレス諸島特有の種族です。タムリエル本土のゴブリンに類似した生態学的ニッチを満たしており、殺傷的で気性の粗いことで知られたゴブリンと同様に魅力的で歓迎的です。ただし、ファウンが他の文化を暴力で拒絶する理由は説明しがたいです。しかし、研究者を殺す傾向があったことから、ゴブリン文化の研究が手探り状態であるのと同様、悲しいことにファウンの方言や伝統に対する理解も、未だにかけています。

「ハイ・アイルのドルイドは、ベルダーマ・ウィルドのようにグレンブラのウィルドと何らかの関係があるのでしょうか?」

- Nightlord より

実に真っ当な質問ですね。ここハイ・アイルで真の道の代表者数名に話を訊く前に、私自身も抱いていた疑問です。結論から言うと、関係があります。例えるのであれば、ウィルドとドルイドは同じ木の枝なのです。どちらも、はるか昔にハイロックの森や湿原に住んでいた古代の民に由来しているのです。

彼らの信仰と機能にある違いは、文化的なものです。先に謝っておきますが、私が話をした時ドルイドは、この分裂を説明する際にあまり分別がありませんでした。ストーンロアの視点では、ウィルドは「半人」として生きることを選択し、自然の前にひれ伏してその命令に従うことを本質としています。ドイルドの中には、ウィルドを子供扱いして、壮大なごっこ遊びをしている者もいるようです。

これに対しストーロア、エルダータイド、そしてファイアソング・サークルのドルイドは、自然の守護者であり擁護者でもあります。彼らは森の成長を管理し、文明の残酷な影響から古代の権力を象徴する遺跡を守っているのです。3つのサークルはそれぞれ、この目標を達成するための最良の方法について、独自の視点を持っています。

「陸ではなく、地理的に海に完全に囲まれている土地は、グレナンブラ、ストームヘヴン、またリベンスパイアーなどの他のハイロック地域と比較して、地元のブレトン及び一般的なハイ・アイルの住民にどのように影響しますか?」

— Cerulione より

ここゴンファローネ湾では、様々な形でウェイレスト、エバーモア、または本土にあるいずれかの主要都市と同じ光景や音を目にし、耳にするでしょう。大量のスイートロールを購入したり、安いグロッグ酒でやけ酒をしたり、またバードによる「三つの心」の感動的な演奏に対価を支払うことができます。体感しうる最大の違いといえば、活発な海産貿易や騎士団の華麗さ、そしてドルイド信仰の源泉等といった文化的影響でしょう。

例えば、ここゴンファローネ湾の地元の人々は、数週間ごとに「釣り人の日」と呼ばれる行事を開催します。この地方の船乗りや漁民に称えられた守護神キナレスに捧げられた非公式の休日です。酒場では魚を使った料理が安く売られ、釣り人は帽子を被っていれば、一晩中どこへ行っても無料でお酒を飲むことができます。船乗りが話す言葉は、現地の一般的な言語にも取り入れられています。例としては、誰かがあなたに電話口で「ベルの上」に現れるように言ったら、それは時間通りに到着するようにという意味です。また、誰かがあなたを「船乗り(tar-grip)」と呼んだ場合は、その人があなたを信頼できる友達だと思っている証拠です!

ごく僅かではありますが、ドルイドが使用する言語もこの地方の言葉に取り入れられています。もし誰かがあなたのことを 「シギ」と呼んだら、それは「諸島外から来た人」という一種の軽蔑的な呼称です。そして、ドルイドの歓迎の言葉である「ヴァルチェン」(VAL-chenと発音)という言葉を、しばしば耳にすることもあるでしょう。また、誰かがつま先を踏みつけて「ドレイ」と叫んだら、それはドルイド語の素敵な言葉をもじった、一種の無礼な呪いの言葉です。

「ハイ・アイルのブレトンの民は、蟹(もしくはひまわりの種?)以外に、どのような食べ物を食べますか?」

- Santie Paws より

あはは!いい質問ですね、Santie。引退してからはハイロックにある古い家からエルスウェアの砂浜の先端に至るまで料理を楽しんできました。八大神にかけて、ブレトンの民は料理が得意ですよ。特にシーフード料理に長けています。

光栄にも貴族の食卓につくことがあれば、百年物のビスクや鳥肉とカボチャのサラダ、甘酸っぱいシー・アダーのグリルなどの豪華な料理が振る舞われることでしょう。酒場では、特に釣り人の日には、ブレトンのバブル・アンド・スクイークや焼き魚のリンゴソースかけ、(魚、二枚貝、エビを含む)チャウダー、あらゆる種類のシーフード、そして私の個人的なお気に入りであるマッドクラブフライなど、シンプルでお腹が満たされる豊富な種類の料理を楽しむことができます。本当に美味しいんです!

「私の姉はよく旅に出ていて、信じられないような話をたくさん聞かせてくれます。ウェイレストから戻った後、彼女はブレトンの婚約について語ってくれました。私はブレトンにとって結婚とは、政治的利益を得るため、同盟の皆が恩恵を受けるためにするものだと認識していますが、姉はむしろ一族を「強固」で「純血」に保つために結婚する貴族も存在すると主張しています。ジスヴォー!これは冗談ですよね?シストレス諸島への道中で喧嘩はしたくないため、この質問は内密にお願いします。」

—- Sugars-her-Milk より

Sugars、ブランデーのせいか、質問に答え始めてかれこれ数時間経っているせいかはわかりませんが、この質問に今、私は心躍っています。この件については、あなたにお伝えしたい話が数えきれないほどあります。特に10年前、レイヴンウォッチ城で開催された下劣なパーティーにいたある若い貴族の女性とその弟が…あ、失礼、本題からそれてしまいました。

このような俗っぽい噂に根拠があるのか、と問われれば、これはある程度事実に基づいています。昔のハイロックの貴族は、現代ではとても特異だと思われるような概念を受け入れていたのは確かです。例えば、かつて私が共に旅した歴史家は、バンコライ地域にあるカーボルの洞穴を超えた高地の異教の儀式に関するお話で私を楽しませてくれました。けれど、この男が語った絵の具まみれの滑らかな肉体と精神に影響を変容させる調合薬の話のように、「純血」の風習はキャンプファイヤーを囲む格好のネタにはありますが、尊敬に値する歴史家たちにとっては非常に下劣なネタです。

最近のより具体的な例について知りたければいわゆる「ランセルの戦争」を探すべきです。ランセル王が率いた無謀な反乱の後、ストームヘヴンの街道沿いのあらゆる酒場から、今や敗北した成り上がり者が王族のすべての兄弟と付き合っていたという噂が広まりました。そしてこの紛争の発端となった彼の娘レイエルもまた、系譜上の複雑な組み合わせによる結果の一つであると噂されたのです。

すべてがナンセンスです。けれど、エールのジョッキを囲んで話すには良いネタになるため、あなたの姉が噂を伝えてくれたように、きっと数年ごとに「純血」の話を耳にすると思いましが、ことわざだと受け流して鵜呑みにしないことを私はお勧めします。何はともあれ、ご質問ありがとうございます!

というわけで友人の皆さま、今夜はこれでお開きにしましょう。私のグラスはもう空になってきていますし、火も冷たくなってしまいました。きっと明日は、決めなければいけないことが沢山あるのでバカロ卿の側で一日中働き詰めになると思います。

この文章が、綴るのと同じぐらい読者の皆さまを楽しませてくれるものになることを祈りつつ、皆さまが素敵な夜をお過ごしになることを願っています。

ロアマスターの記録:ブレトン&ハイ・アイル

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