スポンサーリンク
書籍

ラニスタの日記

物資、熱心すぎる群衆、それに自称剣闘士達をドラゴンスター近くのアリーナに輸送する。
今まで引き受けた中で最も洗練された仕事とは言えないだろうが、やり終えればすごくいい報酬が見込める。
うまくいけばいいが!
頭痛と遅れはあるが。
言うまでもなく、絶えず1ダースの酔っ払った戦士の暴走を防がなくちゃいけない。
この行程はトラブルの連続だ。

例えば、比較的安全にベルカースを出発した後に起こった出来事だ。
荷馬車の御者の1人でゴルソって奴が昨夜、キャンプファイアの周りで「旅客」に混ざって祝いの酒を飲みすぎたに違いない。
奴は道にぽっかり開いた穴の上で荷馬車の車輪を走らせてる時に、手綱を握りながらほとんど寝ちまってた。
それで今、二つの車輪が砕け、車軸が1本壊れていて、この何もない辺ぴな所に仮設の停車場を設けることを余儀なくされているわけさ。

クラフト台は使える状態になっている。
修理は荷馬車の上で進行中だ。
ゴルソは最悪の気分でいるが、それは仕事をうまくやれないことに対する罪の意識というよりも、二日酔いなのにやることがたくさんあるからだろう。
俺はこの見捨てられた荒野に住んでいるという奇妙なオークのことが少し心配だった。
実際この場所がどれくらい防御可能なのか定かでない。
だが今の所、その獣の気配はみじんも感じない。

荷馬車の上で修理が続いている間、戦士達が飲むのを止めて見張りを手伝ってくれたらいいんだが。
ここ1時間ほど、誰か、あるいは何かが俺達を見ているようなイヤな感じがする。
何事もないとわかってる。
だが、もしあの戦士とか呼ばれてる奴らが俺達の戦闘を手助けできるような状態だったら気が楽になるんだが…最悪の場合は。

アイアンオークだ!
突然現れて俺達を取り囲んだ!
なんてこった、あいつら一体どれだけいるんだ!
略奪者を追っ払った後でこの先を書こう。
この戦闘を生き延びられたら。

コメント

スポンサーリンク