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書籍

クンザ・リ: 起源

十六王国伝説の保管者、アネシ著

数多のカジートの英雄の中でも、強大なクンザ・リほどに冒険と驚異を感じる者は他にいない。神話や伝説の多くがそうであるように、クンザ・リに関する物語はしばしば互いに矛盾し、重要な真実が寓話や比喩に隠されている。この愛すべき英雄の起源を記す物語を考察する場合にもそれは当てはまる。以下に記すのは、クンザ・リの最初の冒険を伝えている最も有名な物語のうちの3つである。それぞれがいかに異なっているかに注意していただきたい。これらは全て真実なのだろうか? そう信じる語り手もいるが、ある偉大なロアマスターの主張によれば、クンザ・リの起源に関する真実は、3つ全てが交差する点にあるという。

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クンザ・リと神聖なる月の光線

最初の爪シャジーアがバルキト王国の勇猛にして強大なクランマザーになる前、彼女は勇敢で好奇心の強い子供で、多くの騒動に巻き込まれた。例えば輝きの隆起の頂上に登って、思いがけず腹を空かせたセンチライオンの群れに囲まれたことがある。先のとがった棒と小石の山で近寄らせないようにできたが、夜になり、疲れて彼女自身も空腹でどうしようもなくなった。そこでジョーンとジョーデに助けを求めると、月明かりが隆起を照らした。その月明かりの中にはシャジーアと同じ年頃のカジートの青年が立っていた。「どこから来たの?」とシャジーアが聞いた。「私はジョーンとジョーデが月明かりと雲と、あなたの勇敢な心から作り上げた者、クンザだ。あなたを救いに来た!」とクンザは言い、そのまま助けたのだった!

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クンザ・リと祠の箱

ある日、身分の低いアデプトが、祈りと供物を捧げるためケナーシの祠にやって来た。そのアデプトは、祠の上に目立つように置かれた小さな箱を見つけた。それを捨てようとすると、中から弱々しい鳴き声が聞こえ、箱が揺れ動いた。中に何か生物が入っていたのだ! アデプトが急いでフタを開けると、小さなカジートの赤ん坊が足をいっぱいに伸ばしてきた。その子を箱から持ち上げると、赤ん坊は子供になって上着は脱ぎ捨てられた。アデプトが子供を下ろすと、その子は青年の大きさになった。「こんにちは、身分の低いアデプト」その若いカジートは自信たっぷりに威張って言った。「私はケナーシの息によって、この祠と周囲に栄光をもたらすために送られてきた」。アデプトはひざまずいて息をのみ、「あなたは… 何者ですか?」と聞いた。カジートはにやりと笑って「今はただのクンザだが、いずれ英雄のクンザ・リになる者だ!」と言った。だからエルスウェアでは、中身を確認せずに箱を捨ててはいけない。

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クンザ・リと歓喜の涙

アルコシュは暗い気分だった。時を守る仕事は大変で、機嫌が悪かった。マーラはそんな彼の気分を晴らそうとしたが、アルコシュはマーラの優しい言葉などに興味はなかった。次にケナーシが気難しいアルコシュに喜びを吹き込もうとしたが、どなられるだけだった。「私の出番か」とシェッゴロスがおかしな笑いを発して言った。「ハーシーンの終わりなき空腹を満たすには、ムーンシュガーがどれほど必要だか知ってるか?」知りたくなったアルコシュは「知らない。どうか教えてくれ」と返事をした。シェッゴロスは指を鳴らして顔をしかめ、「ちぇっ、あんたなら知ってるかと思ったのに!」と言った。アルコシュの顔におかしな表情が浮かぶ中、みんなは沈黙した。そして突然、アルコシュは笑い始めた。その笑い声は空を揺らし、月を踊らせた。彼は昼も夜も30日間笑い続け、ついには歓喜の涙が一粒頬を伝い、エルスウェアに落ちた。その涙は水しぶきとともに地上へ落ち、その奥底から、今にも冒険を始めようかという立派な成人の英雄、クンザ・リが現れた。

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