ジョーデのコア

五つ爪、あなたは素早いわね。丈のある茂みにひそむネズミみたい。でもリルサジは見つけたわ。いつも見つけるのよ

この者は、女王からの伝言を持ってきたの

伝言は簡潔で、要点のみよ。カミラ女王が、あなたにリンメン宮殿に来てほしいって。早急にね

もちろん、あなたが聞きたければリルサジは詳しく説明できるわ

リルサジは色々なことを聞くの。玉座に対する務めの一部だと思ってるわ

その時期ではないのに、月が並ぼうとしてるっていう噂がある。それに兵士たちがアネクイナの月の門の遺跡へ派遣された。女王がもっと詳しく教えてくれるはずよ

ドラゴンが月の門の近くに集まってるとも聞いたわ。事態はさらに悪化しそうよ

ドラゴンが月を食べると蝕が起こるって信じてる人もいる。ほんとにやるなら、喉に詰まらせればいいわ

もちろんリルサジは、ハチミツのプディングと大きなアデプトにずっと注意してるわよ！

どうやってドラゴンから逃れたかを話しながら戻ってきて、カミラ女王に報告したわ。それから宮殿を出て、別の方向に歩いていったの

最後にリルサジが聞いた時は、まだリンメンにいたわ。でもその後で、あなたを探して女王の伝言を渡す仕事を請け負ったの

それでこの者は思い出したことがある。今すぐカミラ女王に会いに行くべきよ。待たされるのが大嫌いだから

仲間は宮殿を離れ、リンメンでこの先どうするか考えています。アブナー・サルン、ザマラク、カロ長官を探してください。もし残っていれば、キャドウェルもね

月の門で合流してほしいのですが、無理にとは言いません

南西の密林です。そこにそびえる、古代の建造物です

巡礼地や史跡として知られていた場所が、エルスウェア史上最大の決戦場となるのですね

月の門は、エルスウェア最古の遺跡です。私たちの知る数少ない遺跡の中で、アネクイナ遺跡は最も保存状態がよいものです

月の司祭にとっては聖なる遺跡で、リドル・サールはラティスと関連づけようとしています。他の者にとっては、単なる岩の寄せ集めですが

お話できるのは、経験したことだけです。私は聖堂と融合しました。すべての記憶と、過去の経験を含めて。初代アネクイナを含む祖先とつながった。調律されたのです

アネクイナや聖堂の月の司祭と同じように、そしてキャドウェルと同じように、私も調律を経験しました

作動する月のラティスの装置を見つけられれば、月を動かすことができるということです

アネクイナの物語に、彼女が空間を転移したとあります。ポータルのことにも触れられているようですが、意味がはっきりしません

数千年訓練すれば、キャドウェルと同じ能力を得られるでしょうか

ザマラクがエルスウェアに戻ってから、穏やかな瞑想の機会はほとんどなかった。影の踊りの遺跡でサルンに協力した後は、特に一人になりたかったものだ

だが、大切な知らせを持ってきたようだな

ザマラクはそこに行くことになると思っていた。この者は空の月の動きが変わり、普段とは違う動きをしていることに気付いていた。〈裏切り者〉の仕業だろう？

お前とカミラ女王が、遺跡から帰って来て良かったが

それなら、まだ可能性はある。ザマラクは名誉にかけてカミラ女王に誓った。その誓いを破りはしない。この者にはまた目的ができた。どんな犠牲を払ってでも最後まで戦う

ザマラクとは、月の門で会おう。友よ

カミラ女王が、月のラティスに調律された。ザマラクは生涯で、こんな奇跡を拝めるとは思っていなかった

それでドラゴンに対抗できることを、この者は祈っている

大体お前の予想通りだ。サルンが閃光を放つ魔法でドラゴンを混乱させ、最後には諦めて飛び去っていった。その後、死霊術師が率いるユーラクシアの部隊に遭遇した

奴らはザマラクが倒した。そのくらいはしないとな

やあ！ 戦いの前に身体を流しに来たのか？ 虐殺を始める時は、まず身体を洗った方がいい

ワシの経験から言うと、身体をよく洗った方が血が付きやすいんだ

月の門？ 〈裏切り者〉の記憶を洗い流したかったが、石鹸と水では消せない悪臭もある

月を動かしてすまなかった。ドラゴン達を助けてしまったな

だが、この勇敢で痩せこけた魂なき者になる前、ワシが〈裏切り者〉だったことは確かだ。かつて犯した悪行のせいで、ここに来ることになったんだからな

ワシは… ワシは恥ずかしい。全く

ああ、もちろんだ。元からそうするつもりだったとも。あの優しい猫の民が邪悪なドラゴンを倒すのを手伝って、過去の悪行を償うのだ。〈裏切り者〉になる前の、英雄だったワシのように

では行くぞ！ 月の門で会おう

ここの施設もいいが、コールドハーバーの煮え立つ血漿湯が恋しい。骨から肉が溶け落ちるほど熱くてな。しゃきっとするぞ！

つまりどういうことだ？

以前は、激しい戦いや呪文詠唱の後はワインが活力をくれたものだ。今は味も分かりはしない。そもそもカジートのワインは甘すぎる。砂糖漬けのプラムをムーンシュガーで煮たような味だ

なんだ、私に話があるのか？

月の門に、だと？ 高潔ではあるが、無益な提案だと言わざるを得ない。カジートは今の内に尻尾を巻いて逃げ、後は同盟軍に任せればいい。ルビーの玉座に誰が座るべきか決めるより大事な戦いがあるとわからせろ

違う、そうではない… 他の選択肢を考えているのだ。いいか、我々が直面している問題のあまりにも多くが、私の不注意や家族の行いに端を発している

ドラゴン、ユーラクシアの部下、そして死霊術師ども。これらはすべて私の責任。私が均衡を取り戻さねばならない

他に選択肢があるか？ 私の魔法と戦略、洞察力がなければ何をしても失敗するに決まっている。それでは寝覚めが悪い

さあ、この甘ったるい酒を飲み干すぞ。最後の楽しみに

話は変わるが、ドラゴンホーンの用途をつかんだぞ。多くの考察が必要だったが、この遺物の使用法と機能を明らかにできた

ドラゴンガードは賢かったと認めよう

理論上の知識と実際の経験は異なるものだが、基本的な仕組みは理解した

ドラゴンガードは巨大なドラゴンから得た角笛を用意し、アルケインのルーンを刻んで強大な力を与えた

ああ、ほぼ確実だ。ドラゴンガードはその遺物を要所に配したとする歴史書もあった。自衛のためらしい

貴様が見つけた物は元々リンメンにあり、それから聖域に移された

大きな遺物を動かす時間も資源もないが、貴様が持ち帰った戦場のドラゴンホーンと呼ばれる小さな角笛は、戦闘に持ち込めるように設計されたものだ

力を溜めれば、その音でドラゴンを弱められる

問題が一つ解決したな。後は耐久力をどうするかだ。この古代の角笛は極めてもろい。数回吹いたら崩壊することも考えられる

絶対に必要となるその時まで温存するのだ

戦いの間の静かな時間は、読書して過ごすことが多い

歴史書、戦術書、料理本、いろいろ読むが、実はミステリーを密かな趣味にしているんだ。捜査官ヴェイルの新刊は本当に面白いぞ！

移動命令をずっと待っていたんだ。シグナス不正規兵のほとんどはガレシュ・リと先行させたが、これで残された部隊も合流できる

遺跡での一件が、こちらの説を裏付けたようだな

わかった。月の門が開いてもドラゴンが使えないよう守り、ジョーデのコアに近づけないようにすればいいんだな。よし、やることは決まった

後は、カジートが反感を飲み込んで、私の隊と協力してくれればいいんだが

カジートたちは警戒しているよ。ユーラクシアの圧政があったんだ、無理もない。けれど私は、カジートたちにすべてのインペリアルが暴力的ではないと教えたい。信用できるインペリアルも少しはいるんだってことを

わかってもらえるさ… お互いを裏切らず肩を並べて戦えば、きっと

もう何部隊か使えたら… と思ってしまう。ドラゴン1匹と対峙するだけでも大仕事なのに、ドラゴンの群れときた。もうめちゃくちゃだ

それでも、シグナス不正規兵は最後まで支援を約束する。結果は請け合えないがね

どうやら全員が到着したようだ。カロ長官に報告してくれ。私は女王と話し合う

これはいいな。モラグ・グルンダの夕食会を襲撃したときを思い出す。ヤグーラのローストはうまかった！

月が重なるさまを見ろ。この時期には起きないことだ。月のラティスが変えられ、ジョーンとジョーデが並ぶ

伝説によると、これはドラゴンが月を食べると起きるらしい。ただの伝説であってほしいが

蝕とは不気味なものだな。しかし、ドラゴンはどこだ？

月が重なり空は暗くなる。不吉でいて… 妙に美しい

ドラゴンはどこにいる？ ユーラクシアの残党たちは？ もう月の門へ進軍を始めていると思ったが

準備は万端だ。カジートの民兵とシグナス不正規兵は、月の門への道沿いで防衛態勢をとっている。攻城兵器もすべて準備完了、いつドラゴンがきても撃てる状態だ

防ぎきるのは無理だ。サルンとカミラが月の門が開くのを阻止するか、閉じる方法を見つけるまで時間を稼げれば御の字ってところだな。なに、ドラゴンがジョーデのコアに辿り着けなければ、私たちの勝ちだ

待て。何の音だ？

ドラゴンだ！ カミラ女王を探すんだ！ ここは任せろ！

ザマラクも行こう！

火を消して、バリスタを準備しろ！ 移動開始！

あの道が月の門の頂上へ通じている。防衛線をドラゴンが破る前に、到達しなくてはならない

行って！ 私たちは奴らをできるだけ食い止める！

今こそ、無謀な勇気を示す時だぞ！

ユーラクシアの部隊か？ 壁が破られた！

猫と裏切り者を殺せ！

そこだ！ まだ来るぞ！

来るぞ。気を抜くな

まだ来るぞ。叩きのめせ！

何だ？

驚いたか！

道が開けた。カミラ女王を追うぞ！

ここでできることはやった。月の門とカミラ女王の元へ行こう

ガレシュ・リ、ダメだ！

師よ、側にいてくれ

ガレシュ・リはまだ息はあるが、重傷だ。治癒師が必要だ

ザマラクにはすべきことがある。それは理解している

ガレシュ・リは負傷した。他の誰かが指揮を執らなければならない。ユーラクシアの部隊とドラゴンに抵抗し、時間を稼がなければ

その仕事は、ザマラクの肩にかかっている

そうだ、友よ。ようやくザマラクが過去の過ちを償う機会がやって来た

待て。これは何だ？ ドラゴンホーンか？ ガレシュ・リがなぜこれを？ いや、それはいい。これを持って月の門に行ってくれ。カミラ女王が待っている

今だ、五つ爪！

ふむ。右じゃなくて左に曲がるべきだったか？ もう一度やろう

どうなってるんだ…？

チンピラどもは片付けたぞ！

月が並ぶ前に、アブナーのところへ行くぞ

シールドが、もう保たん！

五つ爪、ドラゴンホーンよ！ 持ってる？ 使って、早く！

二つの月で門が開くというのか…。カミラは聖堂で何かを得たはずだ、だが制御の仕方が分かっていない

貴様は彼女と一緒にいたな。声を掛けてやれ。手遅れになる前に、隙間を閉じられるかどうか確かめろ！

古代の門と月が並んでいるのが見えますか？ ラティスがジョーデのコアへの道を開きます！

でも、ドラゴンホーンをどうやって手に入れたのですか？ ガレシュ・リはどこに？ なぜ戦いの音が近くで聞こえるのですか？ ユーラクシアの兵に守りを破られたの？

ガレシュ・リが負傷して、ユーラクシア軍が突破したのですか？ まずい事態だと言わざるを得ません。でも、私たちにはドラゴンホーンがあります。力を使い果たすか、脆い遺物が砕け散るまでは使えるはず

どうか、月が私のために動いてくれますように！

力はあります。ですが知識と経験がありません。私は引き続き、門を閉じるために月を動かしてみます。でも、ユークラシアの兵がこの場所を奪わないように、守ってもらわなければならないでしょう

頼りにしています

五つ爪！ ムラームニルとカールグロンティードが来ます！

ドラゴンホーン！ それしかない！

五つ爪！ まだダメ！

2人ともポータルへ！ ドラゴンホーンを忘れないで！

カミラ、待て！

今朝起きた時点では、ジョーデの次元へ行く予定はなかったぞ

五つ爪、私たちは聖なるジョーデの次元に立っています。ドラゴンは先に進みました。ジョーデのコアに侵入するつもりです

影の踊りの聖堂で私が得た記憶によれば、アネクイナと月の司祭がここに来て月を称え、聖なる結合を果たした月を動かしたようです

クンザ・リがドラゴンの力を隠すのを、アネクイナが手伝ったのもここです

ジョーデの次元では、時が経つごとに記憶がはっきりしてきます

クンザ・リは、カールグロンティードの欲を利用したのです。ドラゴンは最初からジョーデのコアの力を求めていました。そしてクンザ・リは、それ以上のものを提供したのです

ジョーデのコアが本来持つ力と、配下のドラゴンたちの力を組み合わせる方法を授けたのです。カールグロンティードは、欲で身を滅ぼしました

でも今、蓄えられている力をすべて手に入れる機会を得てしまった。阻止しなければなりません

戦いが避けられないなら、どうか私たちの剣と盾になってください。サルンと私は、最後の戦いに向けて力を温存せねばなりません

いいか、私はもう以前のような魔闘士ではない。残った魔力は温存しなくてはならない。切り札として活用するためにな

というわけだ。道中の障害への対処は貴様に任せる

ムラームニル、羽虫どもが疎ましい。食い尽くせ

ああ、わかった、兄弟

月の司祭は、まだこの地を守っています

月の司祭は、新たな神々を崇拝することになるだろう！

できる限りムラームニルを避けろ！

それ以上は行かせんぞ、虫め！

ジョーデのコアは近い。感じます

ムラームニル、カールグロンティード、ジョーデのコア。覚悟は？

カールグロンティードはジョーデのコアを取り込んだ！ 想像を絶する力が奴に流れ込むぞ！

サルン、私をあそこへ。祭壇を使って、月を分けられます

五つ爪、あなたはムラームニルの相手をお願いします。その間に、私はできる限りの力をドラゴンホーンに注ぎましょう

私に逆らうのか、イタチよ？

楽しませてくれるな、虫め

ムラームニル、勝利は必定と知れ

わかっている！ すぐに片付ける！

シールドに入れ！ シャウトにやられるぞ！

早く！ ドラゴンホーンを鳴らして！

ぐう！ 私を怒らせたな、虫め！

兄弟。為損ずれば、我が顎にかかるは貴様だ…

ノミどもは俺が潰してやる！ 見ていてくれ！

サルン！ 向こうの祭壇に連れて行って！

守りのオーラに入れ！ 早く！

五つ爪！ ドラゴンホーンを！

死ね、虫め！ 死ね！

カールグロンティード、手を貸してくれ！

力が… 我が身を満たす…！

ムラームニルが来るぞ！ これで身を守れ！

ドラゴンホーンよ！ ムラームニルに効くかも！

こんなところで終われるか！

ムラームニルを仕留めたな。よし

我は… アカトシュに肩を並べるのだ！

月よ。儀式を終わらせなくては

ジョーンとジョーデよ、お聞きください！

かの力、我にこそ相応しい

永遠の踊りにお戻りください！ 今です五つ爪、ドラゴンホーンを吹いて！

否！ 我を拒むなど… 許さぬ

おのれ！ むあああああ！

やったなカミラ！ 蝕を終わらせた！ だが…

門は閉じ、私たちは籠の鳥。でも、ムラームニルを葬り、カールグロンティードを退けた

おお、あったぞ！ いつも最後に見る場所にあるな！

カールグロンティードは…？ まあいい。会えて嬉しいぞ、キャドウェル。さあ、カミラ。民は女王を待っている

みんなのおかげです。本当にありがとう

カミラ女王、お怪我を？

私は大丈夫、心配いりません。でも見て。月は並んでいない！

ドラゴンのことを教えて。それにユーラクシア軍のことも。私たちの部隊は？

ユーラクシアの兵とドラゴンは、月が分かれた時に逃げたとのこと。味方の部隊は戻っておりませんが、たてがみの使者が来ました

たてがみの特使？ ふむ。悪いが、私には他にやることがある

やりましたね、五つ爪。月を軌道に戻して、ムラームニルとカールグロンティードを倒しました

本当にありがとう。あなたのおかげで、エルスウェアは平和を取り戻しました

ジョーデの次元にいるだけで、影の踊りの聖堂で受け継いだ記憶が鮮明になったのです。心で儀式を見て、それを行動に移しました

ドラゴンホーンがなくなったのは残念です。少なくとも、カールグロンティードを追放するまでは持ちこたえてくれましたが

吸収した力が注ぎ込まれるたびに大きくなっていました。でも、ホーンがジョーデのコアからあいつを追い出してくれたおかげで、儀式を止め蝕を終わらせることができました。その後は…

また後日考えましょう

たてがみの祝福なしに、私が即位することはできないのです。でも、それは私が心配すればいいこと

今は休んでください。私たちは倒れた者を称え、月の門の兵たちの運命を知るべきです。それが終わったら、エルスウェアの新しい夜明けを祝いましょう

この騒ぎが終わったらゆっくり横になりたい。大事が起きて私が必要になったら来い。そうなるまで、少し一人にしてくれ

ドラゴンがなぜ月の門に近づくの？ 何か知ってる？

この者は多くの質問に対する答えを知っていたらと思うけれど、その質問には答えられない。この者には、あの蝕が何を意味するのかさっぱり分からない

私の友人の1人が、このドラゴンは月の力を吸収しようとしたんだって言ってるわ。ジスヴォー。何だか不気味ね。そんなこと不可能よね？

ああ、恐れる必要はない。それはもう過去のことだ。ユーラクシアを退位させるのに協力した歩き手には、ドラゴンが何もできないようにした。なぜそういうことが起きたのかは、我々が考えるべき謎さ