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書籍

レプ・セクルーサの歴史

導師トドワフィアによる報告

第二紀430年は激動の1年だった。皇帝サヴィリエン・チョラックとその親族が、まるで夜のロウソクのように吹き消された。身の安全を皇帝に委ねていた者たちの命は突如として恐怖にさらされた。シロディールの帝国は王位の僭称者によって統治され、興隆し、そして衰退した。それ以降、タムリエルが強固な基盤を得ることは決してなかった。

賢く慈悲深いナタロ・ガレヌスが率いる聖蚕の僧侶の小規模な勢力が、シロディールの国境から遠く離れた戦士たちの集団に向けて嘆願書を書き、素早い秘密の配達人に託したのはこの頃だった。彼らの手紙には差し迫った危険と帝国崩壊による混乱について詳細に記してあった。政治的状況の変化が僧侶たちの管理下にある星霜の書に大きな脅威をもたらした。ナタロ・ガレヌスは、献身的な僧侶たちが書を管理できる安全な場所へ運ぶための支援を求めた。

最初に手紙が届いたのは、オーススウォーンだった。彼らは聖蚕の僧侶に移動中の星霜の書を守るため、巧妙に作られた装置を提供した。

二番目に手紙が届いたのは、アイアンノット騎士団だ。この騎士らしい集団は、彼らが安全だと知る有名で安全な道を、聖蚕の僧侶の見えない目でもたどれるように盛り上がった紙で描かれたタムリエルの地図を提供した。

三番目に手紙が届いたのは、アルコシュの誇りだ。彼らは装備するための武器と、味方だと主張する者との接触の仕方について賢明な助言を聖蚕の僧侶に提供した。

四番目に手紙が届いたのがヘル・ネトゥーだった。私たちが聖蚕の僧侶に提供できるものは、家以外に何もなかった。彼らの安全も、彼らが運ぶ星霜の書の安全も保証できなかった。私たちの前に嘆願に応じた人々の厚意を超えることができなかった。それでも、私たちは提供した。

その後、ナタロ・ガレヌスと数少ない聖蚕の僧侶たちは、夜の闇に紛れ、幾晩もかけてシロディールからヒューズベインへと向かった。ナタロがヘル・ネトゥーを選んだ理由はわからない。聖蚕の僧侶の動機は、ほとんどの場合彼らにさえもわからない。だが、1通の手紙が私たちの島の目的を永遠に変えたことはわかる。これからは、浜の砂が私たちを見捨てないように、そしていつか、私たちの行動の背後にある意味が明らかになるように、ターヴァに願うことしかできない。

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