<ページが本から破り取られている>
威圧的に彼らを見下ろし、墓の上に築かれた魔法の入口をふさいだ。まだ夕暮れは先だが、すでにフロスガーの影の中に入っていた。雪交じりの風が扉を吹き抜け、ザリアのマントをまくり上げ、下に隠している盗んだ宝が顔を出す。
夕暮れ近くで、すでにフロスガーの影に入っている… つまり山の麓の東側に近い丘。イヴァルステッドはそういう場所に近い。
「夜の淑女は私のことを知らない。だからこのような形で私に敵対するはずがない」とグリフォンは言った。それでも、彼の声には疑念が混じっていた。彼は長い時を孤独に過ごし、デイドラとも、そのキンの誰とも面識を持ったことはない。しかしすでに彼らは影の爪と触手に囲まれていた。
「嘘をついたんだ!」恐怖して本当のことを言わざるをえなくなり、グレイは叫んだ。「私は彼女のペットで、逃げようとした。ザリアは私を助けたんだ。だが夜の淑女はすべてを暗闇へ連れ戻す」。彼はグリフォンの奥の扉に目をやった。「私たちをかくまってくれたら、お前の宝を返すし、それ以外のことも何だってやる!」
闇が水のように迫り、彼らの周囲にたまり、足に打ち寄せていた。ザリアは影の触手からグレイを守ろうと、武器を手に取った。グリフォンはその腕と勇気、小さな仲間への忠誠を見て、彼女が自分の力の恩恵を受けるに値すると判断した。
グリフォンは影の触手を鉤爪で切り裂いたが、触手は彼に敵対する意思はなく、二人の盗賊だけを狙っていた。「私の領域へ!」とグリフォンは呼びかけ、後退してついに二人を扉へ通した。
だがその時にはすでに遅かった。
ザリアは夜の暗闇をか細い星光のトンネルで押し返し、グレイがなんとかすり抜けられる程度の隙間を確保した。その後、彼女はたった今与えてもらった力の恩恵を使ってグリフォンの領域への扉を封印し、グレイとグリフォンを扉の反対側に残した。
グレイはザリアに向かって泣き叫んだ。閉ざされた扉を、爪から血が出るまで叩いて引っかいた。しかしグリフォンは…
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