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書籍

緑の大蛇の証言

准編年史家、ミネルヴァ・カロ著

タムリエルのすべての者が、ローズの話を知っていると言ってもいいだろう。ブラック・マーシュの奥地にある悪名高い牢獄である。アカヴィリの最高顧問はその権力の絶頂期、タムリエル中で無数の牢獄や流刑地を稼働させていた。その大部分はヴェルシデュ・シャイエとその眷属の死後、廃墟と化したが、一部は民間施設として稼働し続けている。その中でも、アメノス監獄島ほどの過酷な環境は滅多に見られない。

この暑苦しい開放式の牢獄に送られた囚人の多くは、追放を受けてから数年、数ヶ月、あるいは数週間のうちに病気になって死ぬか、島にあるその他の自然の脅威に襲われて倒れる。しかしこのジャングルの牢獄の中で生き延び、それどころか栄える者も存在する。それは主に島の大部分を実質的に支配している囚人のギャング団、緑の大蛇である。私は上級王の承認によりジャングルに入る許可を受け、緑の大蛇の証言を後学のために記録した。愛する者の喪失や、潰えた夢の話を語った者も中にはいたが、大部分は紙に記すのがためらわれるほどおぞましい暴力の話を、私に嬉々として話した。しかし、仕事のためである。親愛なる読者に警告しておきたい。心臓の弱い者は、ここに記す話を読まないほうがいい。

まずは「ラットキャッチャー」という、囁き声でのみ話す痩せた汚いウッドエルフから始めよう。「俺は紡ぎ手を殺した」と彼は言った。「そう、紡ぎ手さ。グザードは話をしていた。嘘の話をな。俺の大叔父のニルサリングはツリーホッパーだったが、誰にも悪さなんかしてない! 確かに、枝は何本か切った。誰だってやるだろう? 生活のためだ。だがあの紡ぎ手は、大叔父がグラーを丸ごと切り倒したと歌った――緑に唾を吐きながら! だから俺は思ったんだ。この嘘つきの歌を止めてやるってな。それで奴にヴァレンウッド式の笑顔を刻みつけてやった。片方の耳から反対側の耳にかけてな。もう一度機会を与えられたら、またやるぜ。一瞬も迷わずにな!」

その後、私は「のっぽのアマネル」という、意外なほど礼儀正しいハイエルフと話した(後でわかったことだが、彼女は少し前に「ちびのアマネル」を錆びた銛で殺したのだ)。のっぽのアマネルの話の出だしは単純だったが、最後のほうの展開は不安を抱かせるものだった。「私は彼らの言葉でアプラックスと呼ばれる者なの」彼女は落ち着いた口調で説明した。「サマーセットで法を破ったハイエルフのことよ。通常は追放されて、カリアンという、私たちが皆持っている貴重な家宝を割られて、森とか下水道とか、アプラックスやハルキンドなど追放者が行く場所に住む。私は追放されてしばらく経つ。考えてきたのよ。犠牲者もいない犯罪と、若い頃の愚かな行動のために奪われた特権の数々について。だから、私は清算することにした。私は薪木の月のある涼しい夜、高位司祭の修道院に忍び込み、静かに扉を施錠した。楔までかけてやったわ。それから火をつけた。建物全体を浄化する綺麗な炎だった。誰も出てこなかった。出させなかったわ。私はそのすぐ後、司法官のもとに出頭した。それでわかったの。宗教組織のメンバーを十数人灰にしたら、カリアンを割られる程度じゃすまないって。まあいいわ。あの場所は嫌いだったから」

最後に、私は「スプリットウィロー」と呼ばれる、砂の髪をしたブレトンと話した。ギャング団の中でも一目置かれる魔術師である。彼の話し方は気味が悪いほど率直で、他の囚人たちの空威張りよりも遥かに恐ろしかった。結果として、私の不安は正しかった。彼は自分の犯罪のおぞましい詳細を即座に語り始めた。「人を喰うんだ」と彼は言った。「ウッドエルフがやる冗談みたいな喰い方じゃない(言っておくが、これはまったく荒唐無稽である。私は数えきれないほどのウッドエルフに会ってきたが、私と食事を共にした者はいなかった)。とにかく、俺はナミイラの信者だ。ナミイラの命令と情熱は明白だ。まったく恥とは思わない。大いに楽しんでいるし、ナミイラの贈り物は私の知恵の証明だ。どの種族が一番旨いか知りたいか?」言い返そうとしたが、彼は話を続けた。「ハイエルフだ。プライドと自己満足のおかげで甘い。意外かもしれないが、カジートよりずっと甘いんだ。まだ少しあったはずだから、味見してみるといい」。この時、私は自分の足が許す限り全速力で逃げ去った。そのすぐ後、私は船で出立した。

この話に付け加えることはあまりない。もしあなたがジャングルを前にして判決を待つことがあれば、慈悲が下ってアメノス以外の場所に送られることを願う。あそこは邪悪な地だ。忘れ去ってしまったほうがよい。

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