書籍

ゴールドコーストの有力者

ミラベル・モティエールによる兄弟姉妹への報告書

統括せし者アスタラから、ゴールドコーストの有力者についての考えと顕著な点をまとめるように指示を受けたわ。具体的には、いつか相手をしなければならない最も重要な連中について。こいつらを殺さなければならないって訳じゃないからね。協調して頼みごとをすることもあるかもしれない。または… いえ、おそらく彼らを殺すんでしょうね。いつものように。

地方総督フォーチュナタ・アプドゥガル: 以前の海賊女王は、その技と野望で商人王となって組織の頂点に立つ前、ゴールドコースト貿易会社で大した役職についていなかった。フォーチュナタには十分じゃなかったのね。彼女は貿易事業を拡大するため航海に出て、戻った時にはレッドセイル海賊の中で、実に人気のある海賊船団の頭領となっていた。アンヴィルを容易に掌握し、街の地方総督になったの。今やフォーチュナタは、鉄の拳をベルベットの手袋で包んでアンヴィルを支配している。その確固とした人格と証明された戦闘技術に加え、彼女の後ろには常に重装備の海賊が1ダースも控えているから、挑戦しようとする者はいないわ。恋人が贈り物をするように秘密を提供する、個人的なラットマスターについては言うまでもないわね。しかし彼女の野望は港町の境界を越え、ゴールドコースト全体がその支配下にあることを既に宣言した。事実とは言えないけど、すぐに現実となりそうね。

カロラス・アクィラリオス伯爵: クヴァッチの狼はヴァレン・アクィラリオスの甥よ。戦争に赴いたヴァレンの後を受けて街に仕え、防御したの。ゴールドコーストの有力者の中で唯一、真の善人ね。信仰と強い信念を持ち、その地位に名誉と誇りを抱いている。ついでに言うと、物凄く退屈ね。彼はフォーチュナタを良く思っておらず、今のところは海賊からクヴァッチを守り抜いている。街を見下ろすだけでなく、宗教的良心ともなっているアカトシュ大聖堂とは微妙な同盟関係よ。実際、彼は大聖堂の護衛である時の騎士団に拡張した権利と義務を与えて、クヴァッチ衛兵を補ったの。彼は闇の一党の強大な敵になるかもしれない。祭のガチョウのように街を切り分けたいと考えている者どもから街を救うため、今のようにどっぷりと政治にはまっていなければね。

アルトリウス・ポンティカス大司教: アカトシュ信者の長であり大聖堂の指導者でもある彼は、興味深く複雑な男よ。信仰に熱心で、アカトシュが彼の努力を導き支えてくれることを心から信じている。彼はまた独自の方向ながらフォーチュナタのように野心的で、聖職者の階級を一気に上り詰めたことからも分かる。信仰に生きる者として、ゴールドコーストに驚くべき巨大な密偵と情報提供者のネットワークを隠し持っているわ。大司教が知らないことはほとんどない。スルス大詠唱師とフィシア大説教師の支持を取りつけており、時の騎士団の修道戦士も同様よ。アルトリウスがその忠実な信者を我々にけしかけたら、闇の一党を脅かすかもしれない。そういったことが起こるとも思わないけど。

その他の有力者としてはクインタス・ジャロル卿、時の騎士団のコマンダー・マルクス・スキピオ、ゴールドコースト貿易会社のハーソー・ブレント卿、気づかれないと思っている我らの島への訪問者、〈女王の瞳〉のラズム・ダーがいるわ。潜在的な脅威、目標、味方についての報告は、追って近々届けるわね。

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