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書籍

ドラゴンの寓話

謎かけは解かれるためにあり、吟遊詩人のミズビはすべて答えを知っていた。頭の中のドラゴンがそうさせたのだ。

ミズビとドラゴンは十六王国から立派な哲学者が集まった壮大な聖堂、ジャゼンジ・シーラに到着した。

その吟遊詩人は大声で注意を引くと、「たった一言で破れるものとは何か?」と聞いた。

賢者たちはあれこれ考え込んだ。十六王国の月のモンクはミズビに答えを教えてほしいと頼んだが、彼女は黙って彼らの気をもませた。

ミズビは「沈黙!」と言うことで、それを破ってみせた。ドラゴンは喜んで吠え、翼を見せ、ミズビを連れ去った。

次にドラゴンはミズビをある修道院で降ろしたが、そこでは爪たちが攻撃の準備を整えていた。

「お前たちは強く素早い。私を切り裂くことは容易だろう」とドラゴンはミズビを介して言った。「だがいくら素早くても、自らを貪って死ぬものは何か、わかるかな?」

爪たちはこの質問に悩んだ。双子月が空を転がっていったが、彼らは答えを見つけられなかった。

ついにミズビが「松明だ!」と言った瞬間、彼らの最後の明かりがシュっという音と共に消えた。

ドラゴンは次にミズビを北の、2本のグラーオークの間で雨の恵みを受けたオアシスに降ろした。

彼女は月の歌い手の輪に落ち、その歌でドラゴンは縛られ、ミズビはその場で動けなくなった。

ドラゴンに促され、彼女はどうにか聞いた。「その歌の力に引き裂かれる前に問いたい。誰かにした後守るべきで、そうしないと価値がなくなってしまうものとは何か?」

歌い手たちは頭を悩ませて歌をやめた。その影は長くなり、昼が終わって月のない夜になった。

「約束!」がミズビの答えだった。月の歌い手の歌から解放され、ミズビとドラゴンは無事飛び去った。

二人は南へ飛び、ついに休むため柳の木立に下りた。ミズビは謎であふれかえって痛む頭を抱え込んだ。二人はミズビのいたずらで追われていたのだ。ドラゴンは近くの世界の間にある、聖域へと続く扉を知っていた。ミズビがもう一つ自分の謎かけに答えたら案内するつもりだった。

「大きな口を持つのに、決して自分の声で話さないものとは?」

「私」とミズビはすぐさま言った。「あなたが頭の中に住んでいて、私はあなたの声として話すことを強いられるだけ。否定してみなさいよ!」

ミズビの口が大きく開き、鱗で覆われたドラゴンが滑り出て、「それなら自分の声で話し、本当の答えを言いなさい!」と要求した。

だがミズビは謎には答えず、安堵して笑った。「治癒師の言うとおりだったわ。痛みを感じるのは、私の頭がおかしいせいだって!」

ミズビは本当の答えを言わなかったが、ドラゴンは彼女の言葉の巧みさに感心したので、魔法の扉をくぐることを許したのだった。

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