チーダシへ
あなたの申し出を受けるべきだったわ。
あのしょうもない交易の仕事だって、ここの大騒ぎから逃げられるならありがたいくらいだわ。
今年は色々なことがまともじゃなくなっていて、まるで全ての目が卵の番人に注がれているみたい。
1分だって落ち着いて考えていられない。
紙に筆を走らせる暇はなおないわ。
あなたが儀式のための物資を持って戻る頃には、事態も落ち着いているかもしれないけど。
早く戻って来てくれたら嬉しいわ。
親身に耳を傾けてくれる人がいれば、気分が全く違うもの。
他の卵の番人に打ち明け話なんてできないし。
ミンメは本当に噂好きで、部族の使者になれそうなぐらいだわ。
ハクサラが今の時期になるとどうするか、あなたも知ってるでしょう。
ミーナは黄金の蛙の夜以来、口をきいてくれないの。
彼女だってそろそろ許してくれなきゃ。
木の番人の間に動揺が走っているみたいね。
面倒が降りかかって来なければいいんだけど。
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