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書籍

ドラノスの日記

元の仲間のため、私は憤怒を装った。どうしてシルケンリングが領域へ踏み込むのを傍観して許したのだ。我々の契約を盗み、密偵を殺されるような弱みを見せるとは。私は言葉で火をつけ、ナイフで燃料を提供した。連中が気付くことはなかった。怠けた、傲慢な愚か者め。

レースの女公は私の偽装を喜ばれている。モラグ・トングは影を追っているが、本当の脅威には全く気付くことがない。私は努力によって、シルケンリングに招かれるようになった。これにより、私はメファーラに単なる称賛を述べるだけでなく、自分の手で彼女に奉仕できるのだ。デイドラの祝福を受けることに比べれば、金の約束など何だろうか?

女公は私が紡ぎ手の祝福を受ける前に、最後に一つのことを求めた。献身の捧げ物。メファーラに似合う犠牲だ。他の愚か者は急いで飛び出し、彼女の名の下にナイフを振るう。私は違う。これには慎重さが必要だ。自己紹介は完璧でなくてはならない。

私は絆を求めたことはない。どうして自分の心を縛って、敵が利用できる武器を与えるのだ? しかし、それでも私がこうした拘束を甘受し、錠を閉じられたことはあった。ニリとのことだ。おそらく、今度は私が絆を提供するべきだろう。

ニリは私の前進に備えていなかった。それも不思議ではない。私は自分の意志を明らかにしていた。私は彼女に変心を疑わせる時間を与えなかった。彼女はまだ私を愛していたからだ。ニリの疑いは私の手によって消え失せ、彼女はメファーラの網へと自ら落ちて行った。

私は夜の度にニリへ嘘を吹き込んだ。モラグ・トングについて疑いを植え付けた。彼らの許可なく動くべきだと説得した。私は今晩、彼女をシルケンリングに導く。きっと完璧になるだろう。

短剣が彼女の心臓を貫いた時の、ニリの顔は素晴らしかった。最後に苦しむ瞬間に、隠していた感情が全て現れたかのようだった。レースの女公は私の犠牲に大きな感銘を受け、私は彼女の目に留まった。当然だ。

さあ、影のゆりかごに行こう。メファーラの真の力を味わうために。私の献身への報酬はきっと素晴らしいだろう。

これは正しい行動だった。今までになく確信している。あらゆる疑いは、レースの女公と会った時に消え失せた。彼女が与えてくれた力は、モロウウィンドの愚か者が想像もできないようなものだ。多くの利点は、定命の者の枷を捨て、より高次の目的を受け入れることによってもたらされた。官僚主義と偽神への借りによって堕落する前に、モラグ・トングは本来こうなるべきだったのだ。

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