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書籍

歴史上のデイゴン信者

最近確認された目覚めの炎教団についての短い論文。デイドラ教団学者、ラリナ・ハヌス著。

教団は支持者、入信者、指導者が集まった奇妙な集団だ。信仰の性質と存在がどのように受け止められるかという社会的な違いによって、デイドラ公の教団は様々な人口構成を示す。例えば、ペライトの病の教団はほぼ完全に、社会からの追放者で構成されている。真逆の存在なのが自然教団で、貴族の尊敬されるグループだが秘密裏に疫病のデイドラ公を崇めている。

メエルーンズ・デイゴンの教団も構成と信仰の篤さが多様で、その性質は教団が結成された場所と、中核となる人口構成の傾向に左右される。「破壊の兄弟」は第二紀115年から第二紀140年の間に活動し、帝都の貧民で構成されていた。教団は信徒が増加したにも関わらず、5年も概ね秘密主義を貫き通せた。彼らが悪名を轟かせたのは、市内の中産階級の商人を襲い始めてからである。主要な商人が失踪し、流通経路の多くがズタズタにされた。彼らは拷問の末、死刑を言い渡された。

第二紀243年~244年のブラッドファイア教団はそれほど慎重ではなかった。ほぼ完全に貴族のみで創設、構成された教団は迅速に行動し、レイヴンウォッチの中核を叩き潰そうとした。下僕の力を借りた教団の崇拝者は市内の名家の扉を封鎖し、家に火をかけた。市内の教団に関わらない貴族が殺人を目論む者から逃れられたのは、何人かの召使がこの計画を警告してくれたからだった。ブラッドファイア教団のメンバーは残らず現行犯で逮捕され、死刑に処された。

現在ブラックウッド地域などで注目を集めている目覚めの炎教団は、古いデイゴン教団と新しい入信者を組み合わせたもののようだ。ブラッドファイア教団と同様、目覚めの炎教団の信徒は名家の出身を謳っている。数世代にわたって参加する者が多く、判明した中の著名人には裕福な帝国の伯爵とその息子がいた。

ブラッドファイア教団と異なり、目覚めの炎の手口はより「破壊の兄弟」に近い。襲撃の準備が整うまで、活動を隠して待ち構えることを苦にしない。ひとたび計画が走り出せば、教団の活動は散発的に行われ、密かで統制されたものとなる。だが目撃談が増え、教団の活動が活発になるにつれ、より血なまぐさく、破壊的な活動が間違いなく露見するだろう。今後数ヶ月のうちに教団の計画が明らかになることで、ブラックウッド地域の官吏を悩ませてきた未解決事件が解明されるに至っても驚くには当たらない。

目覚めの炎が「破壊の兄弟」教団の道を辿るのなら、次のステップは有力なターゲットに対する大規模な攻撃だ。過去の教団と同様、メエルーンズ・デイゴンとの盟約により、死と破壊がもたらされるだろう。災厄のデイドラ公に従っている以上、それだけは確かだ。

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