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書籍

クラフトモチーフ69:デッドウォーター

デッドウォーター族のリール・カ、ボル著

私のペンは真実の言葉を記す。デッドウォーターの戦士は生きていても死んでいても部族を守る。旅人の多くはこの伝統を異常と感じる。死した親族への冒涜だと彼らは言う。それは違う。戦士の皮と骨から武器を作ることは、名誉を与えることだ。


私は頭を下げ、長い角に覆われた兜を示す。これは敵の心に恐怖を起こす。デッドウォーター族の戦士は常に戦いに備えていなければならない。だから私たちは兜に角を付ける。こうすれば、攻撃の背骨を途切れることなく示せる。マークマイアの誰もが恐怖すべき印だ。

肩防具
私たちの肩防具は骨の棘を誇り高く示す。ワマスが踏み潰そうとしてきたら、あるいは敵が突撃してきたら、デッドウォーター族の戦士は肩を落とし、突き上げて強烈な一撃を見舞う。技術があれば、骨を折り腱を切れる。率直に言うと、この棘は私たちの鎧に畏怖を引き起こす外見を与えてもいる。

胸当て
デッドウォーターは戦士の心臓を死者の皮膚に結びつける。私たちはその上に、隠れ潜む獣たちの硬化させた皮を身に着ける。ハジ・モタ、ワマス、ハックウィングだ。狩人たちが殺し、革職人たちが皮を剥ぐ。そして、戦士たちが誇り高く身にまとう。

手袋
私は手を曲げる。手袋は柔軟でなければいけない。私はよそ者の金属の腕を疑問と共に見つめる。デッドウォーター族の戦士は素早く攻撃しなければならない。そして全てが失敗した場合、私たちは爪を使って切り裂く。指を覆えば、この武器が失われる。

ベルト
デッドウォーター族は美しい工芸品で名高いわけではない。このことは知られている。しかし、私たちの革職人は戦士のベルトを装飾する。彼らは琥珀と石を削って緻密なバックルを作る。私は許可の意を表してうなずく。必要ではないが、いいものだ。

脚当て
前面には硬化させた鱗。後部には柔軟な革。デッドウォーターの足防具は戦闘中に素早い移動を可能にする。土地そのものが人を飲み込もうとする沼地では役に立つ。またこれにより、静かな運動も可能になる。敵に忍び寄るためにも役立つ。やはり、私は旅人の金属を不信の目で見つめる。

ブーツ
強大なるデッドウォーター族の戦士たちは、ブーツに鋭いスパイクを付ける。これは接近戦で役立つ。蹴りを繰り出すたび、私たちは敵の皮膚を貫通しようとする。私の卵の母は素早い一蹴りで敵の首を刎ねられた。だから私は母の骨を自分の武器に入れている。母の戦いの精神を持っておきたいからだ。


デッドウォーターの戦士は生きていても死んでいても身を守る。彼らの霊魂はヒストに戻っても、肉と骨は残り、戦いで私たちを助ける。私は敬意を表し頭を下げる。私たちはこれを盾において最もはっきり示す。死者たちの皮膚を伸ばして木にかぶせる。彼らの骨が両端を飾る。

短剣
デッドウォーターの短剣は腕か脛の骨から作る。刃がほころびたら、食事に使う。私はよく卵の父の卵の父の脛から作った短剣で食事をする。幾季節もの間持ちこたえている。私はこれを出会った旅人には使わせない。彼らはこういうことを理解しない。


デッドウォーターの剣は最も器用な戦士のみが身に着ける。剣の背のギザギザな部分は、気を付けていなければ使用者を容易に切り裂く。私は尊敬の礼をする。私の刀剣は一番大切な品だ。私の卵の母の足の骨から作られた。今でも、母は私のそばで戦っている。


まっとうな斧には足の骨が要る。このことをデッドウォーター族は知っている。足の骨は斧の頭部を支えられるほど長く太い、唯一の骨だ。男の骨は厚みがあるので一番いい。女の骨は柔軟すぎるので、刀剣により適している。力強くこの斧を握ることで、私たちは死した戦士に名誉を与える。

戦棍
デッドウォーターの戦槌の先端は丸く、湾曲している。昔は違った。私の卵の母の時代は、頭蓋骨を使った。それは脆すぎた。今、私たちは頭部の上に鋭い骨を付ける。今でも先人たちには敬意を払っているが、今の戦槌はより戦闘時の耐久性に優れている。


デッドウォーターの杖は刀剣と同様に危険だ。その琥珀の宝石にはヒストの樹液が染み込んでいる。杖の力はそこから吸収される。死した私たちの魔術師の骨だけがこの武器を作る。これにより、彼らは自らの魔術のエキスを他の者に貸し与える。少なくとも、そう信じられている。


デッドウォーターの矢筒は死者たちの皮を硬くして作る。私たちの弓には死者の牙を付け、矢尻は死者の骨から作る。戦いの後、矢はできる限り回収する。多くの者は壊れた矢尻を想い出の品として持ち帰る。

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