発明家テレンジャー著
私の同僚の中には、航海術に長けた我々の隣人マオマーが単なるエルフの海賊であり、ゴールドコーストの野盗と同類の海上強盗であると蔑む者がいる。だがそれは間違いだ。確かに一部のクランは蛮族に近い状態に堕落したが、オルグヌム王に忠実な中核クランは組織化され、よく訓練された軍事勢力であり、甘く見てはならない。私は以下に、彼らの典型的な武器と防具の一式を記述する。
兜
ブーツと同じように、ピャンドニアの頭防具に重要な点は、装着者が船から落ちた時にすぐ外せることだ。軽装鎧の頭巾はただのフードだが、中装および重装鎧の兜は何かの甲殻類、棘の付いた深海の肉食獣など、非人間的な顔を見せて威嚇することを目的としているようだ。
肩防具
貝の形をしたピャンドニアのポールドロンは硬化させたネズミイルカ皮で作られ、しばしばその上からオルグニウムが被せてある。オルグニウムとはシーエルフが重装の武器や鎧に使用する、謎の軽量金属である。士官を識別しやすくする階級のシンボルは、通常肩防具に付加される。
胸当て
ピャンドニアの胸当ての鎧部分は、主に胸、背中、腹を保護するに留まっており、泳げるように腕は軽く覆われるか、あるいは剥き出しになっている(自分用メモ: シーエルフは溺死への特別な恐怖を持っているのだろうか? これは調査に値する)。軽装および中装鎧はネズミイルカ皮の切れ端を重ねて作るが、重装鎧はオルグニウムで出来ている。
手袋
手袋は泳ぎと船の索具登りを共に阻害する。そのためピャンドニアではあまり使われない。彼らの篭手は、主に装着者の前腕を保護する腕当てである。
ベルト
ピャンドニアのベルトは軽装鎧も中装鎧も同じ分厚い革で作られ、材料も3重になめしたネズミイルカの皮である。シーエルフはネズミイルカを見ると殺してしまうが、それは楽しそうにはしゃぎ回るこの生物を心から憎んでいるからだ。
脚当て
ピャンドニア海兵隊の装備は通常ひだが付いているが、その下にネズミイルカ皮を重ねたグリーヴを身につけている。これはきつく巻き付けられているため、泳ぎや船の索具登りを阻害しない。
ブーツ
水中に没した時の生存に固執するピャンドニアらしく、彼らのブーツはネズミイルカの皮(他に何があろう?)から作られているため軽量だ。負傷した装着者は、海底に沈んでしまう前にブーツを簡単に脱げるようになっている。
盾
ピャンドニアの盾は基本的にカイトシールド状だが、同じ形状を持つ多くの盾よりも小さい。おそらくは重量を軽減するためだろう。盾は軽いが丈夫な金属で鍛造されており、上と下に光り輝く貝の意匠が施されている。また中央には通常、シーサーペントの浮き出し模様が描かれている。
短剣
ピャンドニアの短剣は剣と同じく曲刀状に湾曲しており、先端部分の裏側には返しのある鉤が付いている。シーエルフはこれを接近戦でとても有効に活用する。柄に付いた鍔はシーサーペントの頭の形に鍛造されており、受け流す際にはこれで刃を引っ掛け、破損させることさえできる。
剣
ピャンドニアの剣は曲刀状に湾曲しているが、鍔の上からくの字型に曲がっており、先端の裏側には返しが付いているため、鉤竿のように使うことができる。敵に引っ掛けて船外に引きずり落とし、無造作に突き刺すことができるのだ。剣の装飾は比較的簡素だが、鍔だけは例外で、とぐろを巻いた双頭のシーサーペントの形状をしている。
斧
ピャンドニアの斧は両刃か片刃の武器で、刃はエイのひれのような巨大な三日月型になっている。中子と柄の継ぎ目に貝のモチーフがあしらわれ、柄には支えとして尖った刃を持つ石突きが付いている。その大きさにしては驚異的な軽さを持ち、シーエルフの意匠の品質を証明している。
戦棍
ピャンドニア海軍の装備は船から落ちた時に沈むほど重くしてはならないという方針に則して、戦棍のヘッドは比較的軽量であり、破壊力を打撃の重さよりも先端や縁での一撃に頼っている。この戦棍は柄も比較的短い。
杖
ピャンドニアの杖の先端装飾は言うまでもなく、シーサーペントの形の彫り模様である。興味深いことに、これはシーエルフの鎧で広く用いられる軽金属、オルグニウムから作られている。呪文の集中を助けるために魔術的な性質が付加されているかどうかは不明だが、その可能性は高いと思われる。
弓
シーエルフの弓は基本的に簡素なピャンドニアのイチイ弓だが、弓の胴体は持ち手の上下に絡みつくシーサーペントの精緻な模様で装飾されている。矢筒は派手で、返しがついた大型の尾びれのような形状をしており、矢には海鳥の羽毛が取り付けられている。
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