翻訳:アナエル・ヴィラックス。ルーセント要塞の壁で発見された彫刻を解読
多くが時の流れに失われた。我々は理由も知らずに何かを守っている。奪還/想起すべく残された古代の使命。我々が思い出すまで、要塞を死守せよ。ルーセント・クリスタルを守れ。守護者を信じよ。彼らを通じ、我らの使命が判明/再発見されるかもしれない。
使命/誓約を放棄することは、己を捨てることだ。
兜
尖塔は心の城壁を守り、自己不信/恐怖/忘却という侵略を防ぐ。金属製の曲がった角は待ち受ける危険とそれへの信頼と戦うため。視界のためにフェースプレートへ2カ所だけ隙間を空けているが、残りは金属で覆う/心を鏡で覆う。要塞を出るものはなく、入ってくるものはほとんどない。ここならば安全だ。
/視界は明晰。閉じておき、クリスタルをはっきりと見よ/
肩防具
腕は胸壁。庇護と巧妙な攻撃をするために使われる。要塞の胸壁は巨大な尖塔と頑丈な欄干を従えてそびえ立つ。この要塞は陥落したことなく/忘れ去られることもなく、降伏することもない。四肢の紋章に異なった扱いをする者などいるものか。己が腕と喉を守れ。何も奪わせるな。
/欄干を研げ。喉には刃を/
胸当て
要塞は強固であり、その守護者も同様である。ルーセント・クリスタルを侵略者に渡すな。どんな侵略者の武器も、胸当て/精神を破り、首当て/魂を貫きはしない。要塞の頑丈な壁が鎧に映じていることに安堵し、毅然と立て/忘れるな。
/幾星霜もの修理が、砂と風が破ろうとする防御を支える。決然と守れ/
手袋
爪の輝きと鋭利さを保て。クリスタルの如く/切り裂く真実の如く、光を闇へと変える鏡の如く。肘の守りとして、側面を導くためにルーセントを、敵の欠点を照らすために鏡の破片を埋め込め。
/すべてが映し出されて監視される/
ベルト
華麗な金線細工や素晴らしい職人技が必要となる時もあろうが、警護する者には無縁だ。要塞は壮大であり、我々はその守護者にすぎない。ゆえにベルトは簡素に留め、バックルにダイヤモンドを一粒/金属をあしらって、ルーセント・シャードに注意を引き付けよ。ルーセントと要塞/想起こそが最も重要なことだ。
/献身は質素に。形は質素に。機能だけで十分だ/
脚当て
要塞の規模、スタイルと素晴らしさ/目的に注目せよ。たわんだ天窓と精緻な窓を見よ。これらすべてを、対称的な金属細工のインスピレーションにせよ。
/存在するものをエッチングし、勢いに任せよ/
ブーツ
要塞に維持/吹き込むべき静けさはない。警護すべきクリスタルと守護すべき使命しかない。潜入も奇襲も一切考慮しないのだから、履物はできるだけ頑丈なものにする。我々の重い足音が落ちる音は、静まり返った/空っぽの/忘れられたホールに響き渡り、要塞を守る者たちすべてに、異常なく/我らが記憶されていることを保証する。
/守られる。金属に包まれていれば、倒れない/
盾
廃墟の割れた鏡から作られた盾は、要塞同様に古く/秘密と同様に古い。要塞がルーセントを守るように、盾は汝を守る。鏡は砕けず、クリスタルも割れない。畏敬とともに盾を作り、自信/記憶とともに携えよ。
/ガラスは壁にもなる/
短剣
この武器で決闘し、敵を奇襲/忘却せよ。侵略者が見るのはその大きさであって威力ではない。決闘の破片で相手の刃を受け止め、加えられた攻撃を相手に返せ/相手を要塞から退けよ。
/不完全なクリスタルに傷をつける鋭さ。鈍いものを取り除け。光を捉えるファセットと切るための刃/
剣
壮大な対立の鏡に触発された我らの剣は、強さと美しさ/脆さ/記憶を兼ね備えている。柄の陰鬱さが刃の輝きと見事に調和する。剣が内包する二面性を振るえば、汝に打ち勝つ/忘却する者はない。
/鋭く軽い金属の塔。時間は刃を鈍らせる。労して消耗する/
斧
我らの斧は要塞の梁であり、要石だ。盤石にして頑強、そして不変だ。こうした構造がなければ、敵に蹂躙され/飲み込まれてしまうだろう。斧の刃に鏡を組み込み、砕け/飛び散ったのならば、攻撃は見事に命中したのだ。
/要塞は我らを堅固に守る。支える。維持する。我らも要塞を守れ。忍耐をもって/
戦棍
戦棍の握りは黒くとげとげしく、他の部分は危険で黄金に輝いている。その光景から、要塞の冷たい金属より迸る光を想起せよ。侵略者から我らの城塞/秘密を守り、彼らの痛みを我らのクリスタルが取り込める力に変えよ。
/黒く、とげとげしい。危険な黄金。虚ろにして、光が迸っている/
杖
ルーセント・クリスタルが砕け、鏡が粉々になっても、その特性は失われない。我らの杖は要塞全体を象徴する。砂に覆われ、埋没した遺跡の素晴らしさから、城壁の輝かしい栄光まで。杖を通じ、要塞は自ら守り/杖を通じ、要塞は彼方へと到る。
/鋭利だが、切断のためではない/
弓
要塞の鏡は、要塞の守護者/管理者を妨害/忘却することなく、はっきり見ることを可能にする。すべての投射武器に備え付け、狙い澄ました狙撃の恩恵を受けよ。
/鏡像は嘘をつくが、ガラスは真実だ。思い出すことは、心を鮮明に保つ/
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