執事フェリシタ・アグランス著
ウェストウィールド軍団は、長く軍事的能力と組織力の見本とされていた。しかし近年のデイドラ侵攻や、官僚的な供給網の取り扱いを失敗したことで資源は逼迫し、部隊の作戦行動に必要な装備の不足が発生した。この問題を目録化し、是正することを任されている。私が兵站の天才であることに疑いの余地はない。しかし、私ですら問題の全容を把握していない。
他の多くの仕事と同じやり方でこの仕事に着手することにした。すなわち、リストアップからだ。以下は各軍団の歩兵部隊に支給されるべき標準装備の、すべてを網羅した記録だ。そこから、必要な場所に物資を再配分する方法を考え始められる。軍団のために!
兜
軍団兵の制服の最も重要な部分は兜と、付属した一目でわかる紋章だ。革製であれ金属製であれ、赤い毛皮を染めた飾りであれ、軍団の兜は集団的アイデンティティを形成し、激戦の最中でも敵味方の識別を容易にする。
肩防具
兜の紋章同様に、軍団が支給する肩当てには独自の紋章がある。これは顔や首回りの防御を強化し、味方を探す兵士たちに識別しやすいシルエットを作り出す役割を果たす。
胸当て
兵士の鎧の質は、戦場で生き残る能力に等しい。前線の軍団兵には鍛冶職人が鍛えた重装鎧が支給される。これは至近距離からの強烈な攻撃にも耐えられるように設計されたものだ。より高い機動性が求められる兵士には、革と金属の胸当てが用いられる。これは柔軟性を維持しつつ、身体の急所を保護する。マジカや遠距離武器で戦う者には、布や革の軽装鎧が支給される。
手袋
戦場で手先の動きを維持するのは難しい課題だが、軍団はその問題を見事に解決した。我が兵士は全員が上質な指なし革手袋を装備しており、個々の役割に応じて厚手の手袋や金属の手袋を重ねられる。この巧妙なシステムにより、射手は弓を軽快に操り、剣士は戦場で身を守れる。
ベルト
部隊での役割に応じて、すべての軍団兵には革製か金属製の丈夫なベルトが支給される。これらのベルトはきつく締められ、他の装甲や武具を固定し、腰回りの保護を強化する。
脚当て
なぜ多くの士官がグリーヴの重要性を無視するのか? 金属製のグリーヴで装備を強化すれば重くなるが、脚の保護こそ兵士を自らの足で立たせ、部隊に作戦行動をさせるものだ。問題を軽減するため、軍団兵は部隊での役割に応じて、ボイルドレザーか金属のグリーヴのいずれかを選択できる。
ブーツ
歩兵は足で生き足で死ぬ。軍団ではすべての新兵に最高級の革靴を履かせるよう、特に心を砕いている。新兵は常時ブーツを履き、きちんと慣らすこと。進軍命令が下る前に、ブーツの準備を整えておくべきだ。
盾
全身盾は軍団のあらゆる作戦の礎だ。ウェストウィールドの鍛冶職人が鉄と金属を何層にも重ねて鍛造したもので、それぞれ密着できるように設計されて、迫り来る部隊から身を守る難攻不落の壁を作り出してくれる。
短剣
短剣は軍団兵の最終手段だ。敵と自軍兵士の間にはせめて腕一本分の距離は設けておきたいが、万一に備え、鋭利で手入れの行き届いた短剣は常に手元へ備えておくべきだ。特殊な状況下では、隠密行動のために短剣を使用しなければならないこともある。この点は軽んじるべきでない。
剣
軍団兵の剣の重要性を強調しすぎることはない。我が軍の兵士の大半は、片手剣か両手剣のいずれかを使って戦う。軍団の剣にはウェストウィールドと我が民のシンボルが刻まれ、柄には扱いやすいよう、しなやかな革が巻かれている。これらの武器の定期的な手入れと管理は、すべての軍人にとって日常の嗜みでもある。
斧
片手斧と両手斧は、部隊での役割と階級に応じて使用できるようにしておくべきだ。軍団の斧はどれも刃の上に、精緻な蔓の模様が入っている。コロヴィアのブドウ畑と我々が守る人々を想起させるものだ。
戦棍
軍団の戦棍は美しい逸品だ。ウェストウィールドのシンボルが刻まれた重厚な錬鉄製の棍棒は、平和維持のための優れた道具である。階級やそれぞれの好みによって、片手用と両手用が用意されている。
杖
バランスのよい軍団の部隊であれば、杖の使用も検討すべきだ。こういった武器は自軍の盾による防護壁を越えて伸びる抜群のリーチを誇り、敵を苦しめてダメージを与えられる。軍団を象徴する装飾を尖端に施した杖は、戦場で有効であるだけでなく、兵士たちを鼓舞してくれる。
弓
射手は、革で巻かれ、損傷を防ぐための金属で補強された標準的な弓を装備する。戦闘用の矢筒は、革製でなく金属製のものを支給し、予備の矢が収納しやすい幅のものでなければならない。
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