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書籍

聖者の安全とセキュリティへの懸念

代弁者ルシアーナへ

前回の私の要請から、結果に繋がる行動がなかったことに驚いている。通信に返信をせず放置するなど君らしくない。ひょっとしたら何か起きたのではないかと考えたが、手紙が君の事務所に届いたことはファクトタムが確認した。我々は君の支配への欲求と信頼の欠如について話し合った。もし君が自分で維持できる以上の懸念事項を背負っているのなら、権限を委譲しなければならない。私は単に君の健康だけではなく、クロックワーク・シティの安全についても懸念している。

残念だが、聖者の隔離場内の状況は改善していない。私の区画はより動揺し、予測できない状態になりつつある。私は彼らが決定的に正気を失う日が近くなっているのではないかと恐れている。もしそれが脱走への欲求となったら、私の数少ないファクトタムは聖人を抑えておけないだろう。彼らは驚くほどの力を持つ存在だ、ルシアーナ。彼らのことを慎重に考慮しなければならなくなる日が来る事は避けられない。それもそう遠い話ではない。準備をしておかなくては。

君の道が大いなる歯車を回さんことを。

矯正官ランドラス

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