書籍

根の子供たち

[注:別途言及がない限り、調査員ソリス・アデュロがアジ・コストリール族の口承から収集したもの]

最初は大きな根、アタクしかいなかった。
自分のことしか知らなかったので、全てのものになろうとした。
無を自分で埋めようとして、どんどん大きくなった。
大きくなるにつれて新しい根が作られ、そうした根は名前を持ち、自分たちが育つ空間を欲しがった。

そしてアタクは自分以外のものの存在を知った。
アタクと似ていたが、別の道を進んでいた。
彼らはおかしな新しいものを見て作ったが、長続きせずに変化を起こすだけだった。

アタクは大きくなり続け、ある時、無から何かが戻ってきた。
それは根のようだったが、鱗と目と口があった。
アタクに対し、それは自分がコタであり、自分も大きくなり続けてきたことを伝えた。
口ができたので、空腹だった。

アタクはコタにふさわしい名前をつけた。
蛇だ!
アタクは蛇の目に根を通した。
しかしコタは根のアタクと同様に古くて強く、遠くへ行っている間に牙を生やしていた。
蛇はアタクにかみついた。
彼らは互いに巻きつき合った。
そうして苦しむ中で、新しいことが起きた。
アタクは空腹を含めてコタが学んだことを学び、そしてコタにかみつき返した。
彼らは長い間食べて暴れ、やがて一つになって争いを忘れた。

彼らは脱皮して根を断ち、自らをアタコタと呼び、「おそらく」と言った。

アタコタがそう言った時、脱皮した皮は己のことを知った。
そして断たれた根を食べ、死んではいたが、影のようにアタコタの後をついていった。

アタコタが暴れ続ける間、それぞれの鱗はアタコタがむさぼった世界だった。
しかしアタコタはもう争っておらず、物事には始まりと終わりの時があった。
影はそうしたものを食べられたらいいのにと願ったが、その腹は大きくなる根で一杯だった。

影は耐えきれなくなると、アタコタのそばへ泳いでいき、根を吐き出した。
そして腹が空になったので、影は危うく目に映るものを全て食べそうになった。
しかし、ずっと腹に入れていた根のことは自分の一部として感じるようになっていたので、秘密を教えてから眠りについた。

根は他の者を見つけ、影の腹の中で生き延びたこと、そこでもまだ大きくなれたことを話した。
その知識を他の者と分け合った時、それは根を変え、新しい姿になって新しい名前を持った。

一部の霊魂は自分たちが選んだ名前と姿を維持したがったが、影を通して学んだことは霊魂の中にもあり、一時的な存在でしかなかった。
空腹と争いを学び、変化を恐れ、それを死と呼んだ。

霊魂たちは怒って恐れていたが、根は霊魂に、アタクが無から道を作った時の場所の間にある道を教えた。
その川の道を使えば死から隠れることができた。

霊魂たちは満足して、自分たちと似たような姿のものを作るようになり、愛を与えた。
彼らはアタコタと同じくらいの大きさになるまで成長し続け、それが自分たちより先に存在したことを忘れ、眠っている影がいることを忘れた。

やがて、世界は大きくなりすぎ、空きがなくなった。
再び、霊魂は根の所に行ってもっと欲しいと頼んだ。
しかし根は自分たちが作ったものに満足して眠っており、何度も変化したので大きくなる必要もなかった。

霊魂は次第に腹を空かせて我慢できなくなり、アタコタの皮を引き裂いてその血を飲んだ。
アタコタが壊れるまで食べたので、アタクは大きくなることを思い出し、コタは無でいることを思い出した。
再び争いが起こり、アタクとコタは霊魂から死について学んだので、暴力、血、樹液が発生した。

そんな大混乱の中で霊魂は途方に暮れておびえ、他の者や互いを食べるようになった。
血と樹液を飲み、鱗と毒牙と翼を生やした。
そうした霊魂は、食べる以外に作る理由を忘れた。

一方で、まだ元の自分たちと自分たちが作ったものに執着する霊魂もいた。
ある森の霊魂は、根が彼女のように子供を愛しているのを見て、歩くことと話すことを教えた。
根は言葉を使って彼女に秘密を教え、彼女は歌を歌って返した。
それを聞いた根は目を覚まし、森に加わった。

根はコタの血が海を作り、アタクの樹液が石を作るのを目にした。
そうした霊魂は影のことを知らなかった。
根はそれが意味することを知っており、影に子供たちを守るように頼んだ。

影は目を覚ました。
コタとアタクを見て、無がどれほど変わったか、どれほど以前と同じになっているかを目にした。
自分がアタコタの皮だったことを思い出し、コタとアタクより自分の方が大きいので、両方とも食べてしまうことに決めた。

そして食べた。
影は蛇と根を食べ、樹液と石、血の海、そして全ての霊魂を食べた。
子供である根のことを思い出す前に全てを食べてしまったので、それを探すため、自分に目を向けた。

影がそれを見た時、自分よりも先に何かの皮が存在したこと、その後に生まれたものを食べてしまったこと、それは来るべき終わりを意味することを思い出した。

そこで影は脱皮した。
たったそれだけではあったが、根を覆う布のように落ち、秘密の中で守ってやることを約束した。

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星霜物語

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