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書籍

混沌のクリエイシア:アズール・プラズム

ライザンディウス博士著

境界間神話神秘学の博士として、私は長い間魂と身体の問題、すなわち消滅後のデイドラの身体の再形成、および「面影」として一般に知られるエキスの周囲での身体の形成に興味を抱いてきた。我々がコールドハーバーへの移転を強制されて以来、輝きの淑女の取り計らいにより、私はこの工程を直接観察する数多くの機会を得ることができたため、ムンダスにおいては単なる推測にすぎなかった多くの仮説を確証できる立場に身を置いている。

長い間理解されてきたところでは、デイドラは「魂」として知られるアヌイ=エルのアニムスを欠いており、その身体が破壊されても死ぬことはない。ムンダスにおいて殺されたデイドラは単に「消滅」してやって来た次元に帰るだけであり、そこにおいてデイドラの形態、あるいは「面影」が少しずつ新しい身体を形成し、いずれデイドラは復活する(これは自らの出身地であるオブリビオンで殺されたデイドラにも起きることである)。

さらに、我々がデイドラ自身から学んできたことによれば、デイドラの身体は混沌の物質そのものによって形成されており、これはオブリビオンの「クリエイシア」という、無形かつエネルギーを持つ素材として面影の周囲に蓄積し、形態の遺伝パターンに順応する。

ムンダスにいた頃、私は単純にもこのクリエイシアを虚無のどこかに渦巻いている、霧状の無形物質のようなものだと考えていた。我々がコールドハーバーに到着して後、コールドハーバー全土に広がるこの青いスライムの液だまり、我々が今では「アズール・プラズム」と呼んでいる物質が、実はクリエイシアがこの次元において取る形態だと気づくまでしばらくかかった。その延長として、私は混沌のクリエイシアがオブリビオンのそれぞれの領域において、次元に対応した、互いに異なる形態を取るのではないかと推理した。この理論は後に、ソージュルナーという名の、無数の次元で存在することを直接経験していたズィヴィライの盗賊によって、私にとっては確証済みのものとなった。

実際、プラズム付着の過程が進行しているところを観察できる、秘密の洞穴の1つを初めて私に教えてくれたのはソージュルナーだった(デイドラが「生まれる」この類の洞穴を見つけるには、ただアズール・プラズムのゆったりとした流れを観察し、その向かう先を追っていくだけでいい。プラズム付着は付近の源泉からの遅い吸収を引き起こすからである)。面影が少しずつアズール・プラズムを吸収し、それを一般的から特殊へと変化させていき、ゆっくりと巨大な爬虫類型のデイドロスの大きさと形になっていくのは、実に見事な光景だ。

そして魂なき者という名で知られる哀れな奴隷たちがいる。どれも死に際してムンダスから誘拐されてきた定命の者であり、その魂はモラグ・バルによって、何か想像もできないような目的のために盗まれ、その代わりとして面影がここコールドハーバーにおける紛い物の身体を形成しているのだ。しかし彼らはオブリビオンの生まれではないから、魂なき者の身体は人生に倦み疲れた身体の惨めな模造品でしかなく、急速な消耗と腐敗に苦しんで死ぬ。しかもその死は解放ではなく、面影は再び身体を形成し、それは無限に繰り返されるのだ…

以上が事実である。以下に続くのは、ソージュルナーの不定期かつ予期せぬ訪問の最中に彼と交わした会話から生まれた思弁である。彼の理論では、魂なき者の身体が不完全なのは、それがアヌイ=エルの魂の集中原理を失っているからであり、それゆえに彼らの身体の面影は不完全な模様になっている。それはあり得ると私は同意し、それから魂を失っておきながら、何か別のアヌイ=エルの内的姿を所有している魂なき者の存在という、理論的な可能性を提示した。この魂なき者の「パラゴン」とでも言うべき存在はコールドハーバーにおいて、ムンダスでまとわれていた身体の完璧な複製である無欠の身体を形成するだろう。実際、もしこのパラゴンが十分に高いアヌイ=エル原子価を帯びていれば、パドマーのクリエイシアとの接触によって、その身体はほとんど一瞬のうちに形成されるだろう。

ソージュルナーは私の理論を一笑に付したが、にもかかわらずその発想には興味をそそられたらしかった。彼はさらに思弁を進めて、もしそのようなものがあり得るとすれば、おそらくそれはムンダスが存在の危機に瀕している時に発生するだろうと言った。その場合、ニルンの心臓は自発的にそのような「パラゴン」個体を、破壊から自らを守る手段として生産するだろう。定命の者の身体が伝染病を撃退するのと似たようなものである。

ああ、ソージュルナー。君の刺激的な話が懐かしい。なんという空想の飛躍だろう! しかし、この次元での長期にわたる私の生活で見てきた驚異の数々を思えば、本当に不可能なことなどあるだろうか?

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