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書籍

ザジ船長の記録

その458
あの契約が果たされるとは、この者にはどうしても思えない。レディ・アラベルからの手紙は明快だった。スカイウォッチに停泊し、連絡を待て。我々がずっと待ち続けていると、ついにアイレン女王の高名な女王の瞳がやってきた。彼女は次々と約束を突き付けてきたが、ザジは尻尾の上に座って、キャスカをなだめなくてはならない。キャスカには得意なことが沢山あるが、我慢はその中に入っていない。

オーリドン港ではいつものことだが、天候は快晴。

その459
ザジは間違っていた! 正しくもあった。これは契約ではない。我々は徴集された! パーフェクトパウンスは今、王族の密偵を乗せてハイ・アイルへ航海している。少なくともチズバリとシデュラやいつもの船員たちは、スカイウォッチの酒場に戻ったら使える金貨を少し手に入れた。

女王の瞳のレディは港で約束した。この家臣たちをシストレス諸島に無事送り届ければ、王家から大きな富を受け取れるだろうと。だがザジはこのカリエルという者を信用しない。信じるのはこの目で見たものだけだ。

天候はザジが昨晩夕食を共にした仲間と同じくらい快適で、美しい。

その460
パーフェクトパウンスはストロス・エムカイの西で、スピアヘッドとカマルズベインに出会った。空には明るい月。この者の見える範囲には海賊もなし。もちろん、我々とスピアヘッド以外には。堂々たる船長たちに合図をして、我々はこの先の航海のため陣形を組んだ。違う同盟の船が3隻、船団を組むのは奇妙だ。しかし、ザジが戦争と平和について何を知っているだろう?

天候は悪くないが、この者の尻尾は説明しにくい仕方でちぢれてしまっている。ザジには嫌な予感がするが、昼に食べたチーズのせいかもしれない。チーズはザジに優しくない。

追記: 乗客は他ならぬアイレン女王その人だった! ザジが知ってはいけなかったのだろうが、あの陰のある顔は他の誰でもない! キャスカには沈黙を守るよう誓わせた。キャスカはとってもお喋りだからな! もちろん、キャスカはとっくに知っていたと言っていた。なんというほら吹き!

更新の更新: 女王だ! 彼女は船室に来て目的地を確認し、我々の分別に感謝してくれた。我々には分別があまりないと伝える勇気はなかったが、とにかく感謝しておいた。

その461
ハイ・アイルが間もなく見えるはずだ。この者には嫌な予感がするが、空は晴れて明るい。キャスカに舵を任せて、必要な昼寝をしよう。近づけば起こしてくれるはずだ。それまで、この者は面白い夢に戻らなければならない。

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